所ジョージが、ラジオ番組にゲストとして登場した。CDを買う人が少ないと言われている現在の音楽業界に一石を投じるべく、所は“ある挑戦”を試みることにしたのだという。
8月27日放送のラジオ番組『大谷ノブ彦 キキマス!』(ニッポン放送)に、所ジョージがゲスト出演した。ミュージシャンの道を志した当初、宇崎竜童率いるダウン・タウン・ブギウギ・バンドのボーヤとして活動していた時のことを所は懐かしそうに振り返った。
まだ無名だったボーヤの頃と同じ気持ちで今も自分の音楽を表現していると語る所は、現在の自分の立ち位置を「“あまりにも大きいマイナー”が芸能界の“メジャー”の中にいる」と笑いながら形容した。
そんな所がこのほど自主レーベル『Jam Cracker Record』を設立し、9月13日にアルバム『JAM CRACKER 1』(全14曲)と『JAM CRACKER 2』(全15曲)をリリースすることが話題に上った。2枚それぞれ税込みで“756円”という驚きの価格で販売されるこのアルバムを作った意図について、所は「歌を褒めてもらいたいんじゃなくて(みんなから)『何やってんの?』って言われたい」と茶目っ気たっぷりに話す。
「全曲がメッセージソング」という気になるアルバムの中身は、沖縄のバナナがおいしかったから大量に買ってみたら食べきれなかったということを歌にした『Banana’s come true』や、バーベキューの時にアルミホイルで焼いて食べるジャガイモの食べごろがわからないという内容の『ジャガイモは早いんじゃない』など、笑える内容が盛りだくさんだ。
その一方で「黒澤(明)さんや植木(等)さんが亡くなった時に『(生きているうちに)もっと会いに行けば良かったな』と思った」ことがきっかけとなり、制作された『手を振って届いたかな』では所の“死生観”が歌詞に反映されているなど、様々な角度から所の音楽の魅力が堪能できる仕上がりとなっているようだ。
音楽配信が中心となり“CDが売れない”と言われる昨今だが、そんな厳しい現状にも所は「だったら、それより安いCDを作ろうぜ」と前向きに捉えて、自らが先陣を切って挑戦したのが今回のアルバムだ。このようにいつまでも「面白い」ことを積極的に仕掛けていく姿勢こそ、所が“あまりに大きなマイナー”たる所以だろう。
(TechinsightJapan編集部 TORA)