米アイオワ州に暮らし、間もなく100歳を迎えるという大変長寿なリリアン・ウェーバーさん。彼女が「日々、大きな使命があって生かされているの」と語る、善意で続けてきた1つの日課があまりにも素晴らしいと話題だ。
米アイオワ州スコット郡在住のリリアン・ウェーバーさん(99)は、日々多くの時間をミシンの前に座って過ごしている。彼女は1日に1着、会ったこともないアフリカの幼い女の子たちのために、可愛いワンピースを縫ってあげたいという強い思いがあるのだ。仕上がったワンピースは、ミシガン州のあるクリスチャンが2008年に設立した“Little Dresses for Africa”という慈善活動団体に郵送され、やがてアフリカの孤児院や教会、学校などに配られるそうだ。
こうしてここ2年の間にリリアンさんが縫ったワンピースの数は840着以上。自身が100歳になるという来年5月までに、さらに150着以上を仕上げて1000着を目指したいと語るなど意欲的である。また友人や家族もメディアや大企業に働きかけては寄付を集め、リリアンさんが布地を購入する資金の援助に懸命だ。リリアンさんの娘であるリンダさんは地元メディア『WQAD-TV』の取材に、「女の子たちにそれぞれ別々のワンピースを着せてあげたいと思っているため、母は2枚と同じものをこしらえないのです。母のことを心から尊敬しています」と語っている。
これは日本の『情けは人のためならず』という言葉にも共通するが、名作映画『ペイ・フォワード 可能の王国』(2000年)で有名になったように、欧米人は“Pay it forward(恩送り)”という精神を重んじている。また「ペイ・イット・フォワード財団」も設立され、毎年そうした慈善活動に尽力する人々を表彰。米国の学校ではこうした人々の気高い精神を教育材料に取り入れ紹介している。今年、リリアンさんもこの賞にノミネートされているそうだ。
※ 画像はwqad.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)