5年ほど前から雑誌の表紙やテレビのバラエティ番組の出演枠も、全てAKBらアイドルグループに取って代わられたのがグラビアアイドル。若いうちはグラビアでガンガン稼いで、30代になったら女優やタレントとして芸能界で活躍したい―そんな人生を目論んでいたアラサーグラドルたちが今、窮地に立たされている。
本屋に並ぶ男性向け雑誌の表紙を飾るのは、ほとんどがAKBかその姉妹グループのメンバーである。2013年の写真集売り上げトップ10(オリコン調べ)はAKB勢が8組、他2組は被写体が人間ではない作品でグラビアアイドルの写真集はトップ10には入っていない。さらにテレビのバラエティ番組の女性枠はAKBグループとハーフモデル、そしてお笑い芸人で占められる。7月24日放送の『メッセンジャー&なるみの大阪ワイドショー』(毎日放送)で現在のグラビアアイドルの実態を取り上げると、司会のメッセンジャーあいはらやなるみは「確かに最近、全然グラビアアイドルの子との仕事少ないなぁ」と寂しげだ。
番組では“アラサーグラドル女子会”と銘打った、VTRが流された。出演者は小林恵美、橋本マナミそして森下悠里だ。
まず小林が明かしたのが、グラビアのDVDとアダルトビデオの差が無くなってきていること。昔と違い今のアイドルはどんどん水着になるので、グラビアアイドルにはより過激な内容が求められるという。そこまでやっても、出演料は以前に比べて雲泥の差なのだ。「私たちって何なんだろう。脱いでいるのに、お金も入らず…」橋本が思わず、本音を漏らす。
人気の出たグラビアアイドルが次に目指すのは、テレビのバラエティ番組への出演だ。しかし今はAKBグループとハーフモデルばかりが呼ばれ、アラサーグラドルが出演するには“暴露話”を制作者側から要求されるという。主題は“誰に口説かれたか、付き合ったのか”なのだが、相手があることであり簡単に話せる内容ではない。話せば話したで“売名行為”だと、ネットで叩かれるそうだ。またギャラの良いパチンコ営業も現在は大物芸能人が受けているので、昔のようにグラビアアイドルには声がかからないらしい。
森下が「小池栄子さんが憧れだ」と言うと、小林や橋本も大きくうなずいた。グラビアアイドルとして一世を風靡し、バラエティ番組のMCとしても高い評価を受けた。そして長年の夢だった演技派女優として活躍し、同性からも支持を得ている。小池は芸能界で生き残りたい、グラビアアイドルの星なのだ。
同じ水着になっているのになぜ、グラビアアイドルがこんなにも衰退してしまったのか。グラドルは男性に媚びているイメージがあり同性に反感を持たれる人も少なくないが、AKBはアイドルというイメージに守られているのでグラビアをやっても、バラエティ番組などに起用しやすいのだろう―と番組では話し合われていた。
※画像は『森下悠里 yuurimorishita Instagram』のスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 みやび)