EU発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【EU発!Breaking News】授業中にベテラン女性教師をナイフで殺害した15歳男子生徒。家庭環境に不満か。(英)

このほど英リーズの男女共学スクールで、61歳の女性教師が授業の真っ最中に15歳の男子生徒に刺されて亡くなった。教師は生徒や同僚からも愛され、慕われてきた大ベテラン。一方で生徒はシングルマザーであった母親にボーイフレンドが現れて以降、ちょっとした変化を見せていたようだ。

28日午前11時45分ごろ、英ウェスト・ヨークシャーのリーズにある「Corpus Christi Catholic College」というカトリック系一貫校のある教室内に悲鳴がとどろいた。40年の経験を持ち誰からも好かれていたアン・マグワイアさんという女性教師が、15歳の男子生徒に刺されて亡くなるという痛ましい事件が起きたのだ。未来ある少年少女に刺殺のむごたらしい現場を見せることは、その心に大きなトラウマを残すに違いない。ある生徒の腕に倒れ込み、薄れゆく意識の中で教師が力を振り絞って声にした言葉は、「皆をここから出して。私の死ぬ様子を見てはダメよ」。最期にも教師としての高い意識を見せたのであった。

この画像は英メディア『dailymail.co.uk』が伝えているその記事のスクリーンショット。アン先生は語学ばかりか聖歌隊をも指導してきた61歳の大ベテラン教師で、スクールの塀には今、生徒や保護者、近隣住民などが哀悼の意を込め次々と手紙や花を手向けている。アン先生はフルタイムの職務から退くところで、最後に生徒から人気を得ていたスペイン語の授業を行った。不幸にもそこで突然後ろから近づいた15歳男子生徒に、キッチンナイフで首と背中を複数回刺されたのであった。男子生徒は、キーラン・サイクス教頭により廊下で取り押さえられたが、事件が起きた教室には30名の生徒がおり、今後に心的外傷後ストレス障害が現れることが強く心配されている。

ウェスト・ヨークシャー警察は、容疑者の男子生徒には精神鑑定が必要としているが、この少年のシングルマザーの母親は事件が起きた時、新しいボーイフレンドとその子供とともにスペイン領カナリア諸島の有名リゾート地「グランカナリア」で休暇を楽しんでいたことも発覚。少年は最近ヘビーメタルとバイオレンスゲームに夢中になっており、このような事件を起こした背景に家庭内の事情が関係しているのとの見方も出てきたようだ。また目撃者はいずれも少年少女で非常に動揺していることから、証人としての扱いは専門家に任せ、慎重な事情聴取を行っていきたいと発表した。

アン先生にはドナルドさんという62歳の夫がおり、ケリーさん、エマさんという2人の子がいるが、35歳の若さで他界した姉が遺した2人の甥をも我が子のように育ててきた。「こんなに愛情深く、親切で熱心な教師は他にいません。本当に大切な人を亡くしてしまいました」と誰もが悲しみに打ちひしがれている。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)