アメリカでこのほど、14歳の姉が全身40箇所を刺すなどして11歳の妹を殺してしまった。姉は警察に「私ばかり家の手伝いをさせられて、妹に何かしてあげてもあの子は“ありがとう”って言わない。だから殺した」と話したという。
米イリノイ州シカゴから50kmほど北に位置するマンデレインという町で21日朝、14歳の姉が自宅で妹を刺殺するという凄惨な事件が起きた。被害者は「セント・ジョン・ルーセラン・スクール」に通う11 歳のドーラ・ベタンコートちゃんだと発表されたが、14歳の姉の名は未成年の容疑者であることから公にはされていない。ドーラちゃんは全身の40箇所をナイフで刺されており、傷の深いものは肺にまで達していたという。
マンデレイン警察署のエリック・グンター署長は「ドーラちゃんの葬儀代金ほかを援助しようと募金活動をするなど、コミュニティの人々がこの家族に温かい手を差し伸べています。突然娘の1人を失い、もう1人の娘は第一級殺人罪を犯したのです。残された家族は一生この悲劇と向き合って行きていかなければなりません」と『シカゴ・トリビューン』紙に語っている。
まだ小学生である3歳年下の妹に対し、姉はなぜそこまで逆上してしまったのか。調べに対して姉は「ドーラがその前の日の夜に私を叩いてきたの。だからムカついた。これまでどれほど私ひとりで家の手伝いをしてきたか、それに感謝の言葉もないのよ。その前の週もあれこれと家の雑用をやらされた上に、夕飯はほとんど毎日私が作ったんだから。妹を一回刺すごとに、ムカついているこの気持ちをぶちまけてやったわ」と話したという。
“お姉ちゃんなんだから家事を手伝って。お姉ちゃんなんだから我慢して。お姉ちゃんなんだから下の子の面倒を見て…。” 姉の心の中で、こうした言葉に不満が積もり積もって行き、その矛先が妹に向けられたとみられる今回の事件。裁判所では31日から審理がスタートするもようだ。
※ 画像はchicagotribune.comのスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)