EU発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【EU発!Breaking News】シューマッハ・スキー事故調査、ヘルメットが割れた原因として、アクティビティ向けカメラの装着に注目。

昨年12月下旬、フランスでスキーをしている中で転倒し、岩に頭を強打する重篤な脳挫傷に見舞われた元F1王者のミハエル・シューマッハ氏。事故の原因調査が進む中、ヘルメットに装着していたカメラが事態を重くした可能性があるとの説が浮上しているという。

昨年12月下旬、フランスの家族や友人とともにスキーを楽しむ中で転倒して脳挫傷を負い、治療を受けて1か月半が過ぎた今もなお昏睡状態が続いている元F1王者のミハエル・シューマッハ氏(45)。低速で滑っていた中で転倒したというのに、その衝撃はヘルメットが割れるほどであった。現地では事故調査委員会が立ち上がっていたが、17日にはパトリック・クインシー代表から何らかの発表があるとみられている。

『The Telegraph』によれば、事故調査はフランスにある世界でも有名なスキーおよび登山のアカデミー、「ENSA」の主導で行われていたもよう。シューマッハ氏のスキー技術は大変優れている上に、彼が事故当時履いていたスキー板は新しくビンディングの調節にも問題がないこと、そしてヘルメットの素材や構造は安全基準を満たしていることが分かった。そのためなぜヘルメットが割れたのかに焦点が集まっていたという。

実は息子のスキーの上達ぶりを録画したいとして、シューマッハ氏は自身のヘルメットにカメラを装着していた。そのカメラはスポーツ・アクティビティ仕様の頑強なもので、映像や音声が重要な証拠となるため警察に提出されていたが、事故調査委員会は最近、そのカメラの存在こそが岩に強打したヘルメットをかち割ったのではないかと仮定し、状況を確認するためのテストを幾度も行ってきたというのだ。

ちなみにシューマッハ氏が転倒事故を起こしたのはゲレンデの“コース外”。危険と知りつつ敢えてそこを滑っていたことから、スキー場に非はないとみられているが、弁護士は「ゴツゴツとした危険な岩が多数存在するにしては安全対策が不足しており、その責任は重い」としてリゾートの支配人を訴える構えを崩していない。一方で最初の調査の段階で警察が「安全標識には問題がない」としていたことから、リゾートはフランスのスキー連合のために多数こうした事例に関わってきた敏腕弁護士を雇い、対応は万全だという。

妻のコリーナさん(44)やマネージャーのサビーネ・ケムさんは、独紙『ビルド』をはじめ英紙などが数日前から“嚥下性肺炎を併発”、“肺炎を乗り越えた”といった情報を次々と伝えていることに対し、「憶測についてはコメントできません」とし、繰り返しプライバシーの尊重を訴えている。医師団からの軽率な他言はないが、病院周辺には欧州のメディアが張っており、シューマッハ氏の病状を把握できる立場にある者から情報が漏れることを一番恐れているもようだ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)