女優の樹木希林がラジオ番組で、昨年の日本アカデミー賞で全身がんを発表した時の心境を語った。また樹木は女優の吉永小百合とのプライベートでの交流についても明らかにした。
女優の樹木希林が、2月17日放送の『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』(ニッポン放送)にゲスト出演した。昨年3月の『第36回日本アカデミー賞』授賞式で、最優秀主演女優賞を獲得した際、樹木は受賞のスピーチで「全身がん」であることを告白し大きな反響を呼んだ。この時の心境を樹木は「何か(最優秀主演女優賞を他に)貰う(有力な)人が(吉永)小百合さんだとか(沢尻)エリカ様とかいたのに、悪いなと思って」と説明した上で、「『こんな状態のボロボロなんですよ。だから勘弁してね』という気持ちでね(がんを告白した)」と話した。
今年の『第37回日本アカデミー賞』では俳優の西田敏行と司会を務めることになった樹木だが、意外なことにこれが西田との初共演になるのだという。樹木は「これを男(の役)にすれば西田さん。女(の役)にすれば樹木希林というように(キャラが)被るんですよね。だから2人が(これまで)一緒に出ることはなかった」とその原因を分析。そして西田のことを「(俳優として)第一線を走ってきただけあって、実に見事な間合い」と絶賛する。さらに「安心して(西田の)そばにくっついていることができます。(当日は西田の)足引っ張らないようにするだけ」と独特の言い回しでアカデミー賞の司会への意気込みを語った。
また、女優の吉永小百合とのエピソードも明かした樹木。番組のパーソナリティを務める高田文夫から「小百合さんと仲良いんですよね。どんな方なんですか?」と聞かれると、「男の人みたい。スポーツもやってて、心も健康。私のように他人のことを斜めから見ない人」と樹木は笑いながら答えた。よく食事を共にすることもあるという吉永と樹木だが、毎回支払いは吉永がするそう。しかし吉永はときどき樹木に対し「どうも私より希林さんの方が“隠れ長者”じゃないかと思うんですけど」と冗談交じりに言いながら、(支払いをするよう)揺さぶりをかけることがあるという。そんな時は「うん、そうかもしれない。でもあなたの方が出しなさい。ごちそうさま!!」と言い、結局は吉永に支払いをしてもらっていることを樹木は楽しそうに話した。そんな吉永との親交について「あんな、まっすぐな人と付き合っていただけるような71歳になるとは思ってなかった」と樹木がしみじみと語った。
トーク番組に滅多に出ないためにそのプライベートがほとんど謎に包まれている樹木希林が、この日の放送で余すことなく語り尽くしてくれた。
(TechinsightJapan編集部 TORA)