3月8日に行われた『第36回 日本アカデミー賞』授賞式で、最優秀主演女優賞の樹木希林(70)が壇上で「私、冗談じゃなく全身がんなので…」とさらりと告白した。受賞後の囲み取材でも淡々とした対応を繰り返す樹木の様子に、“彼女流のブラックジョークでは?”という声もあがっていたらしい。本当に樹木は、全身をがんに侵されているのだろうか。
2004年に乳がんが発覚し、翌年右乳房の全摘出手術を受けた樹木希林。だが2007年には同じ場所でがんが再発、放射線治療を受けたことは本人が明らかにしている。
3月11日放送の『情報満載ライブショー モーニングバード!』(テレビ朝日系)ではこの“全身がん”発言について、自宅のインターホン越しではあるが本人に独占取材を行った。
“全身がん”というのは、ブラックジョークではないか―と問われ、「嘘をついていると思ってる?」と聞き返す樹木。“全身がん”というのは真実であるという。
3年くらい前にがんの転移が確認され、その後は病院に行く度に新しいがんが見付かることになった。昨夏にPET検査を受けてからは、病院へは行っていないそうだ。「来年は死んでいるのか生きているのか、わからない」と彼女が今回のインタビューで答えていたのも、この時のPET検査の結果によるものなのだろうか。
樹木がインタビュー中に発した「がんは治らない。治ったように見えるだけ」という言葉に、このコーナーを担当していたアナウンサーが困惑し“がんは治る病気です”と強調していた。彼女は乳がんを患ってから病について調べ、自分に合った治療法を探し求め病院も転院したようだ。それでも全身にがんが転移した今、事実を受けいれ普段通りの生活を送っているようにも見える。“がんは治らない”これは自分に対する覚悟のために発した言葉で、他のがん患者に向けたものではないだろう。人生を諦めることも悲観することも無く、自然体で生きる樹木の心の強さには改めて感心するばかりである。
(TechinsightJapan編集部 みやび)