今から17年ほど前、過激な下ネタを武器に一躍有名になった「モリマン」という女芸人コンビ。特に伝説のお笑い番組『ボキャブラ天国』シリーズに出演するようになると仕事は多忙を極め、睡眠時間を確保するのもままならぬ日々が続くようになる。そんな人気絶頂だった彼女らが突然生まれ故郷の北海道に戻り、ローカルタレントとなったのには理由がある。そこには女性として大変な辱めを受けた過去があったのだ。
2月11日放送の『解決!ナイナイアンサー』(日本テレビ系)でホルスタイン・モリ夫(モリマン)は東京で芸人として成功した自分たちが、なぜ北海道に戻ることを決断したのかを告白した。
今でこそバラエティ番組で女芸人は欠かせない存在となり、体を張った企画に積極的に挑む女芸人も珍しくなくなった。だがモリマンがブレイクした頃には女芸人そのものが少ない時代。またモリマンは今までの女芸人に無かった、過激で毒のある下ネタを取り入れた芸風で注目を集めていたコンビである。そのため従来は男芸人にしか回ってこなかった痛い、汚いという(モリ夫曰く)“ドブ仕事”が、モリマンに持ち込まれるようになったのだ。
だがモリ夫が我慢ならなかったのは、番組の打ち上げなどで彼女が受けた屈辱的な仕打ちであった。居酒屋で彼女は全裸にされ、着衣は放り投げられた。仕方なく掘りごたつに、身を隠すしかなかったという。「打ち上げに行きたくなかった」と話しているモリ夫の顔を見るのは、女性として本当に辛くなる話だった。
どんなに仕事が忙しくてもひどい仕打ちにあっても、歯を食いしばって頑張ってきたモリ夫。だがある日、テレビ番組を見た母から携帯電話に残された留守電のメッセージが、彼女に重大な決心をさせたようだ。「お母さん、病気になりそう」。
現在は札幌のすすきので、若い頃からの夢だったスナックを開店し大繁盛している。またローカルタレントとしても成功しているようで、ツイッターでは「北海道ではよくテレビで見るので、“消えた”という感覚がない」とつぶやかれているほどである。きっとモリ夫は、東京を離れて後悔はしていないだろう。
(TechinsightJapan編集部 みやび)