アメリカの有名な医学雑誌がこのほど、仕事中に高圧感電事故に見舞われてしまった男性の目の写真を紹介し、大きな波紋を広げている。“瞳の中に星”という信じがたい異変が起きてしまったのだ。
世界的に有名な『The New England Journal of Medicine』という医学雑誌の1月号に、すべての眼科医を動揺させるようなショッキングな写真が公開された。こちらの画像は英紙『デイリー・ミラー』電子版が報じたその記事のスクリーンショット。電気工事士をしていた男性は今、深刻な感電事故を経験したことによる瞳の変化に苦しんでいるのであった。
男性は米カリフォルニア州在住で現在42歳。名前は明かされていない。10年前、工事中に肩が14,000ボルトの送電線に触れるという高圧感電事故に見舞われ、その後両目の瞳に変化が現れたそうだ。男性の目を診察したカリフォルニア大学サンディエゴ校の臨床眼科学のボビー・コーン博士は、『NBC News』にこのように話している。
「体を通り抜けた高圧電流により、彼の目は水晶体が混濁する白内障を起こしたほか、視神経が著しく傷つきました。ただし今もわずかな視力が保たれています。瞳の中になぜこのような変化が現れたかについては謎のままです。」
ちなみに落雷による感電事故も度々ニュースになるが、こちらの電圧は200万ボルト以上といわれている。高圧送電線による感電事故の場合は電流が体のどこを流れたかに大きく左右され、火傷で済まなかった場合は手足の壊死、心臓発作、即死、あるいは重度の後遺症など深刻な結果を招くことになる。また意外にも身近なところで感電事故は起きている。中国のカラオケ店では、マイクの漏電により学生が感電死する事故が発生して話題になった。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)