エンタがビタミン

writer : miyabi

【エンタがビタミン♪】「たけし・さんまに次ぐ芸能界の柱は、有吉弘行」。テレビ業界からの評判。

2013年にテレビで目覚ましい活躍を見せた芸能人といえば、15本のレギュラー番組を持つ有吉弘行である。今やバラエティ番組の出演者のみならず制作者側からも、芸能界でビートたけし・明石家さんまに続く新しい柱となるのは、有吉ではないかといった声が出始めているようだ。

1月2日放送の『新春TV放談2014』(NHK)は、テレビの第一線で活躍するクリエーターや文化人、タレントが前年度のテレビ番組について本音で語り合うトークバラエティ。話題の中心となるのは二千人にアンケートを実施した、2013年のドラマとバラエティ番組の人気ランキングである。バラエティ番組で5年連続トップに輝いたのはテレビ朝日系『雨上がり決死隊のトーク番組アメトーーク!』、次いで2位は同じテレビ朝日系の『マツコ&有吉の怒り新党』。2012年の人気ランキングから、1つ順位を上げてのランクインだった。

現在、有吉弘行が抱えるテレビのレギュラー番組は15本、そのうち2013年に始まった番組は5本。その5本のうち、有吉の名前が入っている冠番組が4本。既存の番組と合わせると、なんと8本に彼の名前が入っているのだ。パネラーでお笑い界のベテラン・関根勤によると、名前が入る冠番組が持てるというのは大変貴重で、限られた芸能人にしか与えられないことから今の有吉の勢いは相当なものだと説明した。

有吉が出ているだけで視聴率が取れることが実証されたのが、昨年フジテレビ系で放送された彼のハワイの休日を完全密着した番組の平均視聴率が、14.2%だったことだという。放送作家の鈴木おさむ氏によると、同行する芸能人の選定は有吉に意見を聞いたが番組の構成はほとんど無し。気ままで自由な彼の休日をVTRで流しただけで高視聴率が出たことに、業界の関係者は驚いたらしい。「○○の休日」などという内容で視聴率が取れたのは一昔前の大スターが出演する番組のみあり、最近では成立するのが難しいと言われていた。その殻を久々に破ったのが、有吉だったのだ。

だがここまでレギュラー番組が増えてしまうと、有吉本人が視聴者から飽きられてしまう心配もあるだろう。現在の彼の活躍を同業者は、どう見ているのだろうか。まず千原ジュニア(千原兄弟)は「あいつは最後、絶対に笑うんですよ」とアメとムチを使い分け、毒舌を吐いた相手を本気で怒らせない有吉のしたたかな芸風を指摘した。そして彼を“カウンター芸の極み”だと称し、相手から投げられたボールを返すことを主とするトークテクニックを挙げた。自分たちのように求められるままに手持ちのネタを全部吐き出さない有吉を、「まだまだ残高があるはず」とジュニアは感心していた。

すると関根が「このまま(有吉の活躍が)2年3年と続くとさんまさんやたけしさんらに次ぐ、芸能界の“新しい柱”になり得る」と言い、他のパネラーらもうなずいた。しかし一度地獄に堕ち再び這い上がってきた有吉が、今のブームに浮かれ足元が見えなくなっているはずはない。2014年、有吉弘行の目標とするのは更なる飛躍か、良い意味での現状維持か。本音を聞いてみたいものである。
(TechinsightJapan編集部 みやび)