海外ではアニメなどの人気キャラクターに扮したコスプレ結婚式を挙げるカップルがときどきみられる。イギリスでこのほどあるカップルがチャリティ目的で“シュレック結婚式”を挙げたが、それが「あまりにも素晴らしい」と人々を感動させている。

顔を黄緑色にして幸せそうに微笑んでいるのは、英ウェスト・ミッドランズ州キングスウィンフォードに暮らすネイサン・ギブズさん（39）とアマンダ・ブリントンさん（44）。2人はこの日、ダッドリー修道院にて永遠の愛を誓い、晴れて夫婦となった。この写真は現地のメディア『Dudley News』が23日に報じた、“Kingswinford couple opt for a Shrek themed wedding”という記事のスクリーンショットである。

“シュレック＆フィオナ姫”に扮していることを敢えて説明する必要もないこのカップル。交際は8年にもなり、一緒に『The Iron Maidens』という店でアイロンサービス業を営んでいる。ネイサンさんはアマンダさんに、「結婚してくれたら君をお伽話のプリンセスの気分にしてあげたい」とプロポーズ。イエスの返事に思い出に残るサプライズな結婚式を行うことを決意したという。

順調な交際を続けていた2人だが、昨年1年間だけで7人もの顧客をガンで亡くしてしまい、ネイサンさんの姉も乳がんを患っていることが発覚した。自分たちの挙式にチャリティイベントの意味を持たせることで、ガン治療の研究に一役買うことが出来ないものかと考えた彼は、ゲストに「僕達へのプレゼントは要らないからどうかガン撲滅のための募金にご協力を」と呼びかけていた。

式を前にして集まった寄付金はなんと1000ポンド（約17万円）。複数のメディアを巻き込んで話を広めたことから、お金はその後も少しずつ集まっているそうだ。このカップルの善意を受け取った『英国ガン研究所（Cancer Research UK）』は、メディアの取材に「こんなユニークな形で私達のために募金活動を行ってくれた人は、これまで見たことがありません」と2人の知恵を称え、感謝の意を表した。

ちなみにこの式に駆けつけたゲストも、アフリカン系のごっつい俳優ミスター・T、おなじみのキャプテン・ジャック・スパロウ、白雪姫ほか、思い思いのコスプレを楽しんでいた。だが圧巻は何と言ってもネイサンさんが扮するシュレック。アマンダさんだって眼鏡を外せばまさにフィオナ姫の顔立ちである。映画同様、いや、映画に負けないハッピーな人生を歩んでくれるに違いない。

画像はdudleynews.co.ukより
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）