エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】華原朋美、“栄光と挫折”知った彼女の魅力が輝く。復帰後初の単独ライブを独占放送。

華原朋美が復帰してから初めて行った単独ライブが、WOWOWで独占放送される。『I’m proud』などのヒット曲で一世を風靡した彼女は、転落した人生を送り“栄光と挫折”を経験してきた。どん底から復活するまでの努力は、想像を絶するものだっただろう。しかし、その苦労は彼女を“新生・華原朋美”とも言えるほど魅力的な歌手に成長させた。

華原朋美を人気歌手として育てたのは小室哲哉であるが、2人の出会いは運命的だった。あるアイドル番組で隅っこの方に座る華原が目に入った小室は、関係者を通して彼女の歌声を聞かせてもらう。小室はそれまであたためてきたアーティストのイメージにぴったりだと、感動して涙したという。

やがて2人は交際するようになり、華原朋美は人気歌手としての成功と愛する人を得て幸せの絶頂だった。ところが、その小室哲哉との破局によって歌う気力が失せていく。その頃に歌番組で歌う彼女は抜け殻のようだった。

精神的ショックから薬物依存となり芸能界からも遠ざかった彼女は、やがて世間の記憶からも消えていった。

そんな華原朋美を支えたのが、家族の愛だった。精神的に不安定な彼女から逃げることなく根気強く努力した結果、入院治療が必要だと決断する。そのおかげで彼女も回復していくのだ。

薬物依存から抜け出せた華原は、また歌いたいと考えるようになった。そこから彼女の並々ならぬ努力が始まる。ボイストレーニングを続けたことで、しゃがれてしまった歌声はやがてあのどこまでも突き抜けていくような伸びのある声へと変わっていく。

華原が芸能活動をしていた時に所属していたのが、プロダクション尾木だ。尾木社長は、彼女が起こした番組のドタキャン騒動などから契約を解除していた。だが華原はその後も薬物依存と闘いながら、尾木社長に手紙やカラオケで歌って録音したCDを送り続けていた。

彼女に復帰の気持ちがあることを喜んだ尾木社長は、その手紙の内容やCDに録音された歌声が少しずつ変化していることを感じていた。彼が「手紙の内容や音源(CD)の内容が甘くなくなった」と、華原朋美の本気を受け止めたことが復帰の道を開いたのだ。

2012年12月5日の『FNS歌謡祭』に出演した華原朋美にとって、それは5年ぶりに芸能活動を再開した舞台ともなった。バイオリニスト宮本笑里とのコラボで彼女が全盛期のヒット曲『I’m proud』を歌った時、その歌声に誰もが感動した。声量はもとより艶のある歌声は説得力を増しており、あの頃の華原朋美を上回るといっても過言ではなかったからだ。

そして彼女は復帰第一弾の新シングルに、映画『レ・ミゼラブル』の劇中歌「夢やぶれて」の日本語カバーを選んだ。その新曲『夢やぶれて -I DREAMED A DREAM-』の歌声は、新たな華原朋美を宣言するかのようだ。アイドル時代の華原朋美は“栄光と挫折”によって、さらに魅力的な歌手へと進化したのである。

来年1月2日に、彼女の単独ライブがWOWOWで独占放送される。ちょうどこの収録が行われた日に、彼女は紅白歌合戦に選ばれなかったことを受けて「夢はそんな簡単にかなわないという現実を思い知りました。でもこれで来年の目標ができました」とコメントしている。それだけにコンサートにも気合いが入っていそうだ。

放送日時:2014年1月2日(木) 夜7:00
収録日:2013年11月25日
収録場所:東京 NHKホール
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)