エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】山田洋次監督、「一番辛い人の立場に立つ」。寅さん、故・渥美清さんを語る。

ラジオ番組『続・みんなの寅さん』(文化放送)のコーナー「ようこそ、くるまやへ」に12月と1月のゲストとして山田洋次監督が出演する。すでに収録が行われており、監督からは寅さんや渥美清さんの思い出と共に、スペシャル・パーソナリティを務めている女優・倍賞千恵子への評価も飛び出した。

ドラマや映画で知られる『男はつらいよ』シリーズで渥美清さんが演じた“寅さん”の名言などを振り返るラジオ番組『続・みんなの寅さん』では、コーナーの「ようこそ、くるまやへ」に初めて山田洋次監督をゲストに迎える。収録スタジオには、パーソナリティの佐藤利明とさくら役を務めた倍賞千恵子に山田洋次監督が対面してトークをすすめた。

山田監督は寅さん役の渥美清さんについて、「何人か人がいるだろ、その中で一番緊張している人、一番辛い思いをしている人、一番情けない思いをしている人を発見して、スッとその人の立場に立つということがあの人(渥美さん)の趣味なんだ。悩んでいる人、悲しい思いをしている人のそばに行って、一体何があったのって聞くことが喜びなんだね」と語る。

監督は渥美清さんの人柄を、そのまま寅さんに映しこんだという。寅さんが純粋で惚れやすかったのもそんな人柄の表れだろう。また監督は寅さんの恋愛観について、「現実主義に対する理想主義。恋人の収入とか背が高いとかそんなことで恋をするなんてことは、寅にとっちゃ全く理解がつかないんじゃないかなぁ」と話している。

山田洋次監督の2作目の作品『下町の太陽』(1963年)で主演したのが倍賞千恵子だった。2人は『男はつらいよ』以前から半世紀コンビを組んでおり、監督と女優としては映画史上として最長となる。新春に公開される映画『小さいおうち』(1月25日全国ロードショー)でも山田監督は倍賞千恵子を起用した。

監督は女優・倍賞千恵子を、「沢山女優さんはいるけど本当にプロと言える女優さんは少ない。倍賞さんはその少ない方のプロです」、「この人(倍賞)は佇まいが良い人、立っているだけで良い人なんです。どういう風に言えば良いかわからないけれど、歩いているだけで表現できるっていうのはなかなかのものだよ」と面と向かって称賛している。長年の信頼があってこそ言えることだ。

他にも山田洋次監督から寅さんや映画にまつわる様々なエピソードが聞かれる 『続・みんなの寅さん』(番組内コーナー「ようこそ、くるまやへ」)は、次のような放送予定となっている。

2013年12月1日・8日・15日・22日
2014年1月5日・12日・19日・26日(すべて日曜日)
午後5時00分~5時27分

(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)