こともあろうにバチカン市国でこのようなミスが起きるとは…!? このほど同国で発行された記念メダルが回収となっている。理由は最も大切なあの方、イエス・キリストの名を間違えたのであった。
このほど“教皇のメダリオン”として、6000枚を超す高価な記念メダルが発行されたバチカン市国。これはベネディクト16世の後を継いで今年3月13日にローマ法王となった、フランシスコ(本名:ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ、アルゼンチン出身=76)の就任を記念して発行されたもので、金200枚、銀3000枚、銅3000枚が製造された。
世界のカトリック教徒は約12億人。そのトップにヨーロッパ出身者以外の人物が選ばれたのはなんと1300年ぶりとのこと。枢機卿らははるばる中南米にまで出向いて、男子修道会「イエズス会」に属しているベルゴリオ枢機卿を強く説得し、バチカン市国に連れてきたため大変な話題となっていた。
そんなセンセーショナルな就任劇で話題となったフランシスコであったが、この就任記念メダルの刻印ミスというのも極めて珍しい話である。8日に発売されると「メダルを囲むラテン語のイエスの文字に誤りがある」というクレームが続々と入り、発行した造幣局「Italian State Mint」はさっそくメダルの回収を迫られてしまった。
その文章とは、キリストを尊ぶフランシスコがモットーとしている言葉だとして自ら依頼した、“VIDIT ERGO JESUS PUBLICANUM ET QUIA MISERANDO ATQUE ELIGENDO VIDIT, AIT ILLI SEQUERE ME”。ところがこの写真のとおり、メダルでは“JESUS(イエス)”が“LESUS”となっている。現在メダルの販売は中止となっているが、英紙『デイリー・メール』電子版が伝えているところによれば、売れ行きは「それほどでもなかった」とのこと。将来的には、そちらこそ“あり得ない刻印ミスの記念メダル”として価値が高まるのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)