WOWOW連続ドラマW『鍵のない夢を見る』(全5話)の制作発表が8月27日に行われ、主演する倉科カナ、成海璃子、木村多江、高梨臨、広末涼子らが出席した。その1人、広末涼子が演じるのは“理想のママ像”に押しつぶされてしまう子育て中の母親だ。実際にも2児の母である彼女がママ友の育児相談に乗ったエピソードを明かす場面もあった。ドラマ中で演じた母親・良枝については「反面教師として見てほしい」と念を押しており、先輩ママとして「育児期間を楽しんで」と新米ママたちへエールを送った。
9月1日に放送スタートする連続ドラマW『鍵のない夢を見る』は作家・辻村深月氏による第147回直木賞受賞小説を原作とする、全5話構成のオムニバスドラマだ。
「芹葉大学の夢と殺人」(9月1日放送)では倉科カナが絵本作家を志す大学生の未玖を演じる。同じ大学生の恋人・雄大(林遣都)に振り回されながらも人生を差し出してしまう未玖の生き方に倉科は「演じる中で、より一層彼女の気持ちを追いかけてみたくなった」という。恋人役の林遣都とのベッドシーンもあり、体当りで未玖役を務めた倉科は「皆さんの目には悲しいラストに映るかも知れないけれど、私としては幸せな気持ちになりました。人を愛する事って幸せなんだと思ったし、また演技者としても演じる楽しさを再確認することができた」と語っている。
成海璃子がDV男・陽次から逃れられないフリーター・美衣役を演じる「美弥谷団地の逃亡者」(9月8日放送)。孤独だとわかっていてもプライドにしがみついてしまうOL・笙子を木村多江が演じる「石蕗南地区の放火」(9月15日放送)。高梨臨がある理由から忘れることのできない友人と再会する主人公ミチル役となる「仁志野町の泥棒」(9月22日放送)と続き、どこか陰のある女性を女優陣がどう演じるかも見どころだ。
特に注目は、最終第5話「君本家の誘拐」(9月29日放送)だ。広末涼子が理想のママ像に押しつぶされて、我が子の姿を見失ってしまう母親・良枝役を演じる。「育児から解放されたい」という思いが積もることで起きてしまう衝撃的事件が描かれている。広末も「しんどい役柄で、視聴者の皆さんも見ていて辛いと思うけれど、共感ではなく反面教師として見てほしい」と伝えていた。
広末涼子自身も2児の母親であり、次男は2011年に生まれているのでまさに子育て真っ最中である。今回のドラマ撮影期間中もママ友の育児相談を受けて励ましたという。女優と母親を両立する彼女はこの日の会見でも「育児は最高に楽しくて、沢山の喜びと発見の連続だけれど、その反面、精神的にも肉体的にも大変」と実感を込めて話しており、ママ友たちからも先輩ママとして信頼されているようだ。世の新米ママたちへ向けても「声をかけてあげたり、助けてくれる人が身近にいたり、誰かに甘えることが大切。愛おしい存在を大事にして、育児期間を楽しんで過ごしてほしい」とアドバイスしていた。
連続ドラマW『鍵のない夢を見る』は9月1日スタート、毎週日曜夜10:00から全5話でWOWOWプライムにて放送される。第1話「芹葉大学の夢と殺人」は無料放送。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)