モデルの押切もえが8月7日に小説家デビューする。これまでもコラムを手がけたり自著も出してきた彼女だが、今回は256ページに及ぶ本格的な小説に挑戦した。現役モデルとして小説を出すのは初となる。物語は売れっ子モデルを夢見ながら何も行動起こさない他力本願な主人公が、思うようにいかない挫折の日々から試練を乗り越えて光を見出していく姿が描かれたものだ。押切はこの小説を書き上げるまでに、何度も壁にぶち当たったという。モデルとして成功した彼女がそこまで苦労して書いた処女小説は、いったい何を伝えようとしているのだろうか。
彼女は7月8日にブログ『Moemode』で、「8月7日に、初の小説を発表させていただくことになりました」と小説『浅き夢見し』の件を報告した。ファッション誌『AneCan』の編集部から「一度好きなように、物語を書いてみたら?」と話をもちかけられたのはおよそ3年前のことだが、「この1年半ぐらいの間は、技術がないなりにとにかく集中して、想いをひたすら膨らませ、何度も壁に当たりながらも書きあげました」と完成までの苦労を明かす。
『浅き夢見し』の主人公となるのは、25歳の売れない女性モデルである。押切は自身がモデル界で思い知った「表舞台で輝く笑顔の陰には他人見せない努力、葛藤、摩擦など辛く苦しい裏舞台が必ずある」ことをもとにして、「夢を追うのはとても素敵なこと。でも、素直にそれを追い続けるのはすごく大変なこと」をテーマに不器用な主人公とその周りの世界を描いたと説明している。
小説の話があった頃に押切もえは、審査員を務めた10代の女の子を対象にしたミスコンテストで「目標のために特技を磨いたり、どうしたら成長できるかを真剣に悩む」少女たちの姿を目の当たりにしている。そんな少女たちに「何かエールを送れれば」と思ったのも、小説を書くモチベーションとなったようだ。
しかし彼女は、「“夢を見ること”は10代だけに与えられた特権ではありません。年齢を重ねても、輝いている人はずっと夢を追い続けています」という。『浅き夢見し』には何歳になろうとも、どのような職業や立場でも「日常の些細なことでもいいので、生涯やりがいを持ち、前向きに生きていれば道は開ける」というメッセージが込められているのだ。
ちなみにブログでは、「サイン会、握手会も各所で開催しますので、ぜひ会いに来てくださいね!」と呼びかけている。小説家・押切もえとして初めてのイベントとなりそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)