このたび故マイケル・ジャクソンの熱狂的なファンが、高価だが効果は絶大と言われる“スカイバナー広告”を自腹で利用し、「マイケルの死をめぐる裁判に正義を」と呼びかけた。
故マイケル・ジャクソンについては、忘れ形見である長女のパリスちゃんが自殺未遂を起こし、現在病院で完全なる回復に努めているというニュースでもちきりだ。しかし遺族らは、実は他の件でも大変な緊張のさなかにある。2009年6月のマイケルの急死からちょうど4年、急性プロポフォール中毒という異例の死をめぐる責任の所在を追及すべく、大きな裁判が待ち構えているのだ。
そのような中、ロサンゼルスほかいくつかの市街地上空でここ2週間ほど、セスナ機に引っ張られたこんなメッセージの幕が宙を舞うようになっている。その1つにはこう書かれてあった。
“LAPD-HONOR BOUND TO TELL TRUTH FOR MJ. (ロス市警の皆さん、あなたたちはその面目にかけ、必ずやマイケルのために真実を語らなければならない)”
このやり方は、日本でも少しずつ見かけるようになっている“スカイバナー”という広告媒体で、セスナ機などに幕を吊るして上空をゆらゆらと旋回させると、横断幕のようにひらめいてそれは目立つ。芸能情報サイト『TMZ』によれば、今回この依頼を受けたのはスカイバナーを専門とする「AirSign」社で、計11本の幕が宙を舞ったという。
そして気になるのは依頼者。マイケルの熱狂的なファンだという、ハリウッドのコスチューム・ブティックに勤務する女性であることが判明した。彼女は自腹で160万円ほどを支払ったそうだが、「あくまでも匿名にしてほしい」という条件のもと、『TMZ』にその気持ちをこう話している。
「このメッセージの内容を見た人たちが、これは確かに大事なことだと同感してくれれば嬉しいです。私には養う家族はいませんから、お金はこうやって自由に使えますよ。」
実はその女性が務めているブティックは、マイケルの“This Is It”ツアーのコスチュームを何点か扱ったらしく、彼女はマイケルのことを顧客としてもアーティストとしても本当に愛していたと言う。「熱狂的なファンって本当にすごいよね」と笑う人もいるのであろうが、何か胸にジーンと来る話のような気がしてならない。裁判に臨む人たちの気持ちもおのずと引き締まるのではないだろうか。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)