普段はワルに振る舞っているが、そんな男子に限って実はとても心優しいものである。現在、アフリカの飢餓救済を訴える慈善活動に一生懸命な「ワン・ダイレクション」のメンバーたちは、このほど現地の病院を訪問。大変なショックを受けて帰国したようだ。
アフリカの飢饉救済を訴えて25年という、イギリスの慈善活動団体「コミック・リリーフ」による『レッド・ノーズ・デイ』というチャリティ・イベント。今年この活動に協力しているのは、ご存じ超人気ボーイズバンドの「ワン・ダイレクション(One Direction : 以下1D)」である。
1Dのメンバーは先月、ガーナ共和国のアクラにある「プリンセス・マリー・ルイーズ・チルドレンズ・ホスピタル」を訪問した。光のない目、泣く力も残っていない体で死を待つばかりとなっている子供たちがあまりにも多い。ショックで涙とともに落ち込んでしまった彼らの様子をこのほど英大衆紙『Sun』が報じたが、普段のバッドボーイの雰囲気とは大違い。各人のコメントを抜粋で紹介したい。
■ハリー・スタイルズ 「ママはいつも僕の健康状態を心配してくれる。もしも僕がこの子たちのようだったらママはどれほど辛いことか。この子たちのママの気持ちを思うとたまらないね。蚊帳があったら蚊にさされず悪い病気にかからずに済んだのかもしれないね。この子たちを苦しめている肺炎も下痢も、5ポンドのワクチンを接種していなかったことが原因なんだよ。」
■リアム・ペイン 「自分の大切な赤ちゃんが重い病気にかかっているなんて、想像するだけでも辛いよ。イギリスでは当然だと思われているワクチンがここでは手には入らない。生死におおいに関わってくるっていうのにね。世界のはるか遠くには、生き延びることがこんなにも大変な国があるんだ。多くの人にこのことを知っていて欲しい。」
■ナイル・ホーラン 「2週間前から娘さんのベッドの脇でつきっきりだというお母さんに会った。彼女はお金をあまり稼げないから子供を養うお金がないらしい。たった一本のワクチン注射を受けていればこんなことにならなかったのに、本当に心配そうな表情だったよ。」
■ルイ・トムリンソン 「5ポンドあれば僕たちはコーヒーやケーキを楽しむ。それを、どうかこの子たちの命を救うことに使ってあげて欲しいんだ。世界の困っている人々のために役に立とうとする気持ちはとても大切だと思う。」
■ゼイン・マリク 「あまりにもひどい…。僕の人生でこんなに悲惨な状況を見たことはなかったよ。親もいなくて手の施しようのないほど衰弱した小さな子供たちを見ていたら、いやでも自分の妹たちのことを考えた。もしもあの子たちがこんな状況に置かれていたらどうしよう、想像するだけで胸が張り裂けそうになったよ。イギリスの人たちには、無駄にしているお金があったらとにかく5ポンドを寄付してあげて欲しいんだ。」
そしてこのほど、1Dのその病院訪問の様子を捉えた2分ちょっとのビデオクリップが公開された。高齢の女性が赤ちゃんを抱っこしている様子に「お母さんはどこですか?」と尋ねるも、「死んだの」という答えに言葉を失ってしまったルイ。また最初からもう涙目であったゼインは、途中でたまらず廊下に飛び出し、頬をつたうボロボロの涙を必死にぬぐっていた。
今年の『レッド・ノーズ・デイ』イベントは3月15日の開催が予定されており、彼らのこうした真剣さと熱意のおかげで多くの寄付金が集まるものと期待されている。また1Dは、そのオフィシャルソング“One Way Or Another”の売上げを全額寄付する予定だ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)