金環日食が日本の一部地域で観測できる、5月21日。その様子が、都内お台場のフジテレビ屋上からアイドルグループSMAPをゲストに迎えてライブ中継された。予想以上に体感気温が下がる早朝の風の中、メンバーは曇り空を見上げてテンションも上がらなかったようだ。
5月21日、太陽が月に隠れて輪郭がリング状に見える“金環日食”を観測しようと、情報番組『めざましテレビ』ではSMAPをゲストに迎えてお台場の空を見ながら生中継した。
ところが、天気は曇り空で太陽が見えるかどうか微妙な状況であり、しかも風が強く肌寒い状態となった。木村拓哉は隣に座る薄着で出演した生野陽子アナを見て「この人、ずっと震えてるんだけど」と心配したほどだ。
関東地方よりも早く金環日食となる鹿児島の様子を見ると、そちらも曇り空で芳しくない。ますます、観測への希望がなくなっていくのが分かるSMAPの5人。しかし、都内で観測できる7時34分になると一瞬だが雲が薄れ、金環日食が見えたのだ。
SMAPメンバーも太陽が右上から欠けて、やがてリングの形になり始めるとテンションが上がってきた。完全にバランスがとれてリングとなった幻想的な姿は、まさに世紀の天体ショーである。「すげえ!」、「なめてたね!」とSMAPからも声が上がり、わずかな時間だが天体ショーに酔いしれた。
観測を終えると、草なぎ剛は「今年で一番テンションが上がった」と興奮していた。木村拓哉は「正直、あんまり興味なかったけど」と明かし、「でも、吾郎と『すげえあがったな』と話してたんです」と観測前の気持ちも一変して感激したのだ。
番組では中村光宏アナが横浜にある動物園、ズーラシアでチンパンジーを観察していた。以前、米国で金環日食が見られた際に動物園のチンパンジーが一斉に木に登り見上げたという事例から、日本ではどうなるかというわけだ。そして、ズーラシアでも一瞬だが金環日食が目視できたのである。中村アナによるとチンパンジーは「怯えて、固まったような様子を見せた」という。飼育員はチンパンジーがたまに取る行動でもあるが、金環日食の影響が0%とも言えないと微妙な反応だった。
だが、番組に寄せられた視聴者からの“めざつぶ”では、金環日食と共に「ベランダのつばめが騒いでいる」、「わんこがそわそわしている」、「飼い猫がすごい興奮して騒いでます」など異変を伝える声も届いており、動物も何かを感じたようである。
その後も、各地で金環日食を観測した写真や声が届いており、曇り空の合い間から観測できた地域も多かったことが分かる。こうして世紀の天体ショーは幕へと向かったが、しばらくは日本中がこの話題で明るくなりそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)