エンタがビタミン

writer : miyabi

【エンタがビタミン♪】“屈辱を受けたことは絶対に忘れない”。見返すために上を目指し続ける、平井堅。

「自分を殺すことによって、売れるようになったんです。」と話すのはシンガーソングライターの平井堅(40)。周りから褒められ、評価してくれることに価値を見出した20代だったが、逆に歌が売れれば売れるほど、自分に自信が無くなり酷い自己嫌悪に陥ってしまったそうだ。

平井堅は5月21日深夜放送の『ゲストとゲスト』(テレビ朝日系)内で、吉田敬(ブラックマヨネーズ)と対談できるのを楽しみにしていたらしい。理由は吉田が自分と同じコンプレックスの塊で、それをバネにして今の仕事での地位を築き、さらに上を見続けている野心家であると感じていたからだという。

1995年にデビューしてから5年くらい、平井は全く売れなかった。2000年にリリースの『楽園』で歌手としてブレイクするまで、沢山の“大人たち”に彼は否定され続けてきたそうだ。髪型も衣装も、歌い方さえも変えるように指示された。そして『楽園』は自分の曲ではなく、他の人が作った歌であった。結果的にこれが大ヒットしたのだが、それは同時に「自分がやりたいことは全て評価されない」という現実を目の前に突きつけられた格好になったのだ。屈辱感で一杯になりながら、それでも歌手として評価してくれる道を選んだという平井。「自分の意思が無かった20代」と、彼は遠い目をして語った。

一方の吉田は「若い頃のように誰かのせいにして、やりたくないことをするのはもう嫌なんです」と言い、今はもっとお金が欲しいとか冠番組を持ちたいとか、そういう野心は全く無いのだと話す。仕事に手を抜くということではなく、“自分の好きなことができる程度の収入があれば良い”というのが吉田の考え方なのだ。

すると平井は“昔、自分を軽く扱った人たちを音楽で見返したい”という思いがあることを強調した。「どんなに褒められても1つけなされれば、その1つは決して忘れられない」と語る。過去に平井に対し辛い仕打ちや扱いをした権力のある人や会社を、彼は絶対に忘れず許していないのだ。彼らを見返すためにもより上を目指して、音楽をやっていく気持ちがあることを明かす。

平井は微笑みながら穏やかに語ったが、吉田の話よりドロドロした怨念がこもっていた内容の話であった。それに比べ女性にも昔よりモテるようになり、今の生活に満足しているという平和そうな吉田が、なぜか芸人として物足りなく感じたのは記者だけだろうか。
(TechinsightJapan編集部 みやび)