昨年3月のこと、マルチにビジネスをこなす元トップモデルのタイラ・バンクス(38)が、ハーバード・ビジネススクールのエグゼクティブ向けプログラムに入学したことをお伝えしていた。見事修了だそうだ。
「ヴィクトリアズ・シークレット」のモデルとしてブレイクしたバンクス。現在は、人気オーディション番組『America’s Next Top Model』の総指揮官であり、ホストとしては他にも『タイラ・バンクス・ショー』で成功を収めている。また、ファッションビジネスのマルチメディア展開を図る『Bankable』という会社も立ち上げており、数十億円の年商をあげている。
そんな彼女は2010年にハーバード・ビジネススクールに入学。フルタイムではなく、年商が約4億円以上というエグゼクティブを対象とした“Owner/President Management Program (OPM)”というプログラムで、それを通じてバンクスはMBAの取得を目指していた。仕事との両立を図れるよう、1年に3週間、3年間通うだけで修了となるそうだ。
かつて、UCLAなどから合格通知をもらっていたが、モデルの仕事との両立を図ろうとしてLAのロヨラ・メリーマウント大学に入学したバンクス。しかしすぐに中退している。そのため大卒の資格は悲願のものであったのだろう。スクールが義務付けている、毎朝5時起きという寮生活にもなじんだようだ。そしてついにMBAを取得したことを、バンクスは『Bloomberg』誌にこう語った。
「最初の学期を終えた段階で、私は早くもビジネスの捉え方が変わっていたわ。ハーバードで教わることは本当に革新的で、マーケットの今後を敏感に察知するものだった。これからの私のビジネスに大いに役立てるつもりよ。」
「最も大変だったのは財政学の授業よ。最初の30分は、私だってちゃんと手を挙げてノリノリだった。社会に応じた理論で取り組んで行けばよいんだもの。でも残りの1時間はまるでアインシュタインが解いているかのような、代数方程式の狂気の世界だったわ。」
毎年200人程度を受け入れている同スクールだが、ショービズの女性タレントが入学というのは極めて異例であり、彼女の挑戦は注目の的となっていた。晴れてMBAを取得して卒業となったバンクス、まさにあっぱれとしか言いようがない。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)