お笑いタレントの中島知子(オセロ)は、現在占い師(霊能者)と同居し彼女の両親や仕事関係者との面会を拒否しているといわれている。どうやらこの様なケースは稀なことではなく、ある弁護士も「占い師と同居して被害にあうケースも多い。」と語る。
「プロの手口は非常に巧妙で、狙われたら逃れるのは難しい。」2月29日放送の『みのもんたの朝ズバッ!』(TBS系)内で解説したのは、立正大学心理学部の西田公昭教授だ。
西田教授によるとその手口とは、知り合った相手の話をとことん聞くことから始まる。決して相手の話を否定せず、「あなたは間違っていない」、「その気持ちはよく分かる」などと時間をかけて信用させるそうだ。その間に相手の個人情報を調べ上げる。占い師には協力者がいる場合があり、昔ながらの身辺調査の他に、最近は相談者のブログやツイッターから情報を得るケースもあるらしい。
それらの個人情報や“誰にでも当てはまること”を絡めながら相談者にアドバイスをして、「この人は私を分かってくれる。この占い師は当たる。」と相手を信じ込ませるそうだ。
次のステップになると「これをしないと不幸になる…」などと、相手の不安をあおる言葉を占い師は口にし始める。そして「あなたの周囲の人間が悪い。」、「家族があなたの邪魔をしている。」と相談者の人間関係を崩壊させ孤立に導き、占い師に全面依存するように仕向けるそうだ。
そして最後は相談者本人が苦痛なこと“職を失う”“大金を払う”をさせているのだと、西田教授は話す。こうして「これだけのことを自分にさせる、この占い師は本物だ。私は間違っていない。」と信念が強化し、占い師だけに依存するようになってしまうという。このような手口は悪質な占い師の常套手段のようである。
「自分は騙されないから大丈夫。」多くの人がそう思っているだろう。ただ長い人生には大切な人を失ったり様々なトラブル、重い病を患ったりして心身ともに弱ってしまうことが必ずある。そんな時に、企みを隠して近付いてくる悪徳占い師の術中に陥る人もいるのではないだろうか。
なんと東日本大震災の被害者からも、占いや霊感商法被害の相談が公的機関に寄せられているそうだ。そのケースもまず、相談をすることから始まっている。「自己責任でしょ。」と突き放すには、あまりにも失うものが多い。今回の中島知子騒動で悪徳占い師らの手口を知り、騙される人が少なくなって欲しいと願う。
(TechinsightJapan編集部 みやび)