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【ドラマの女王】優香11年ぶりにドラマ主演も、“クレーマー花嫁”星野真里が怖すぎる!

先日7キロのダイエットに成功し、見事なS字ラインを雑誌で披露した優香がNHKのよる★ドラ『本日は大安なり』に主演している。優香が連ドラの主演を務めるのはなんと11年ぶりだ。

山井多香子(優香)は「お客様の幸せ」がモットーの熱血ウェディングプランナー。結婚寸前で破談になったという過去を持つため「自虐的な反逆児」と呼ばれるも、上司の杉浦薫子(浅野ゆう子)や山本剛(石黒賢)をはじめ、後輩からも信頼されている。

5組の結婚式が予定されている大安のある日、多香子たちのもとに脅迫状が届く。多香子は脅迫状の犯人を探しながらも、様々な問題を抱える5組の結婚式を無事終えられるよう奔走する。そんな一日を全10回に分けて描く。辻村深月の同名小説が原作で、現在第2回まで放送されている。

はじめ一日を10回に分けていることを知らず、1話完結で終わるものだと思っていた。それが、第2回を見ても終わらなかったことで、初めてこのドラマが1話完結でないことを知った。初回では、それだけ簡単に終わる事件だと思っていたのだ。しかし、第2回を見て複雑に絡む登場人物の関係性に、これは容易ならざる事件だと安易な考えを恥じた。

結婚式を控える5組の特徴を簡単に紹介すると、できちゃった結婚で姑と上手くいっていないクレーマー花嫁(星野真里)。新郎の愛を確かめようと入れ替わりを図る双子の花嫁(谷村美月・一人二役)。再婚相手に母親が殺されてしまうのではないと心配する少年(加藤清史郎)。破談しかけたけれど多香子の説得で結婚にこぎ着くも反対する花嫁の父親(大地康雄)。母親の会社の取引先の人間との結婚式に元カレを呼ぶ花嫁(大島麻衣)。それに加えて、多香子とクレーマー花嫁・大崎玲奈(星野)の間にも過去に何か因縁がありそうだったりして、新郎新婦やそれを取り巻く人物だけでなく、主人公にまでいわくがありそうなのだ。第2回までは前述の3組を中心に進められているが、次回からもう1組加わり、事態はより複雑になりそうだ。

なんといっても5組の中で星野真里のクレーマー花嫁がダントツに怖い。絶対に担当したくないと思ってしまう傍若無人な態度。多香子たちのミスが発端なので仕方のない部分もあるのだが、ここぞとばかりにいじめる姿は圧巻である。その星野の顔がまた怖くて、謝罪するまでに胃が痛くなるような様子は見ているこちらにまで伝わってくる。そんな星野の様子はドラマの公式サイトのトップページの写真を見るだけでも汲み取ってもらえるのではないだろうか。

事件のことだけではなく、「神主が来ない」など式直前のトラブルエピソードは、我々が当たり前と思っている“滞りない”結婚式を挙げることの大変さを教えてくれる。

ドラマの放送時間は30分なので手軽に見ることが出来るのも魅力だ。全10回、5時間といったところだろうか。実際に作中の時間の表記はないから定かではないが、本番を迎えるまでの5時間のドキュメンタリーと思えば、あの人気海外ドラマ『24』のように楽しめるのではないだろうか。ミステリーのようでもあるが主体はコメディなので、慌ただしい描写も多い。それでもじっくり見ることが出来るのは構成の妙のおかげだろう。これにより、登場人物が多いわりにあまり混乱せず、じっくり理解することが出来る。

実際に結婚式を終えた花嫁から「本番はあっという間」という声を聞くが、その一瞬を迎えるまでにどれだけの人間がどのような思いを抱えて迎えるのか、一言では表しきれない微妙な感情がたくさん詰まったドラマになりそうだ。

今後あと2組のカップルが加わり、脅迫事件はどのような方向へ向かい、そして各自が抱える問題はどうなるのかと両方の結末を考えることが出来る。結婚式にまつわる男女の問題は計り知れない。案外、今クール最大のミステリーはこれかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 洋梨りんご)