ニューヨークの「マダム・タッソーろう人形館」に14日、米ケーブルTV局CNNの人気アンカー、アンダーソン・クーパー氏(44)のろう人形がお目見えした。本人は「ちょっと間抜けだな。」と苦笑しているが、人形が出来るまでの細部に渡る採寸の様子などを、自身の番組の中で明らかにした。
CNNの夜のニュース番組『アンダーソン・クーパー360°』の人気アンカーで、今月12日からはデイタイムのトークショー『Anderson』の司会も務める他、米CBSのドキュメンタリー番組『60 Minutes』にも記者として定期出演を果たす、「マルチジャーナリスト」のクーパー氏が、満を持してろう人形で登場した。
『マダム・タッソー』は映画スターや歴史的人物、政治家を精巧に再現した等身大のろう人形を展示する観光名所で、英ロンドンをはじめ世界8か国12か所にあり、これまでに累計5億5000万人以上が足を運んでいる。今月末からは東京・お台場にも19体の国内外のセレブ人形を集め、期間限定で登場する。
クーパー氏は13日、スタートしたばかりの自身のトークショーで、自分のろう人形を初お披露目。ゲストのコメディエンヌ、キャシー・グリフィン(50)と共にスタジオでの除幕式を行ったが、瞳の色から髪型まで、瓜二つの人形を目の前にして「とっても気持ち悪いな~。ボクってこんな感じに見えるの?」「何だか間抜けに見えるけど。」と苦笑い。すると大のクーパーファンのグリフィンは慰めるように「そんなことないわよ。とっても近づきやすく見えるわよ。」とコメント。
ろう人形は6月に英ロンドンのマダム・タッソー本館からの製作チームがNYにクーパー氏を尋ね、クーパー氏の身体的特徴について、細部に及ぶリサーチを行うところから製作がスタートしたという。
彫刻師、フォトグラファーなどから成る製作チームがまずこだわったのは、アイカラー。クーパー氏の場合、3種類の異なるブルーのシェードがあることが分かり、チームは持ち込んだ数10個のガラスの眼球の見本から、最も本人に近いものを苦心して選んだ。
次にクーパー氏は旋回する台に乗せられ、あらゆる角度から約250枚に及ぶ写真を撮られた。その後、製作チームはメジャーを使って身長や足の長さはもちろんのこと、額の長さなどあらゆる場所を採寸。鼻から頬骨までの長さや、額から耳までの長さ、眉毛の長さに至るまでの細部は、金属製のコンパスのような測径器を使って計測された。
熱心にデータを採ること約1時間、最後に粘土に手型を取られリサーチは終了。データはロンドンに持ち帰られ、約3か月かけて原型作りから彩色までが行われた。最後にクーパー氏が寄付した自前のラルフ・ローレンのピンストライプ・スーツを着用させ、紫色のタイをしめて人形は完成した。
シワの寄った眉間、鉄のように青い鋭い目つきなど、良く似ているかのようで、全体的な仕上がりは、本人の言う通り「間抜け感」が否めないかも。過去のセレブ人形の例を見ても、どうもマダム・タッソーには、人形の出来にムラがあるように見えてならないが、さてアナタはどう思う?
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)