9日から3度にわたって女優ハル・ベリー(44)のウェストハリウッドの自宅の庭に不審者がフェンスを乗り越え侵入、前科のある無職の男(27)が12日未明に逮捕されたが、男がベリーのごく近くまで接近した、「恐怖の瞬間」が明らかになった。
ベリーの自宅に3度にわたって侵入しようとした無職リチャード・フランコ(27)が逮捕された後も、ベリーの自宅には上の写真のようにロサンゼルス市警の刑事の乗った車両が到着、捜査が続けられていたが、このほどベリーが裁判所にフランコへの自分に対する接近禁止命令を申請した。
ベリーが裁判所に提出した調書によると、自宅へのフランコの最初の侵入は、ベリーがマネージャーとキッチンで語り合っているときに起きた。何者かがノートのようなものを手に、裏庭に潜んでいるのが見えたため、ベリーが「誰かがウチの庭にいる!」と叫び、マネージャーが表に出て、フランコに対峙。するとフランコは「サンティアゴさんを探しています。彼はいますか?」と意味不明なことを言ったため、危険を感じたマネージャーが、「もし銃がここにあったら、お前を撃ち殺しているぞ。」と叫ぶと、フランコは塀を飛び越えて逃げていったという。
しかし翌10日、フランコはベリーにもっと接近してしまった。ベリーがスタジオとして使っているガレージで仕事をしているとき、喉が渇いたので冷たいダイエットコークを取りにキッチンに向かった。ガラス製のキッチンドアを開け、そのドアが後ろに締まった時に、後ろに人の気配を感じたので振り返ると、そこにフランコが彼女からたった30センチ足らずのところに黙って佇んでいたという。
ベリーはパニックになって生命の危険を感じ、ガラスドアの錠を締めると電話をつかんで、できるだけの早さでドア全てをぴしゃりと締めながら、2階に駆け上ったという。そこで「911」をプッシュしたそうだ。
翌月曜日の夜には、ベリーが雇った私設警備チームが24時間で常駐していた。彼女は娘ナーラちゃん(3)と2人きりで自宅にいたが、フランコがまんまと3度目に舞い戻って来た時には、警備チーム達が侵入に気づき「いますぐ娘さんと一緒に安全な場所にできるだけ早く逃げて、そこにじっとしているように。」と言われ、その間にフランコの逮捕劇が行われた。侵入から逮捕に至るまで、まるで映画のような恐怖のシーンの連続であるが、ベリーにも誰にも危害が加えられなくて何よりである。
「彼(フランコ)は私と私の家族を3日にわたる連続的な出来事で、恐怖のどん底に陥れました。この人は私の持つ根本的な安全感覚を侵し、踏みにじったのです。」とベリーは調書に記している。フランコが手にしていたノートには、意味をなさないなぐり書きのようなものと、「ハル・ベリー」という彼女の名前が書かれていたという。
裁判所はフランコに今後3年間、ベリーから500ヤード(約457メートル)以上離れることを命令したが、フランコはストーキング罪の追及について、何故か無罪を主張している。ベリーにはショッキングな事件から立ち直って、早くスクリーンでそのセクシーな活躍ぶりを見せてもらいたいものだ。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)