エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】オードリーから始まった都市伝説「お笑いグランプリは2位が売れる」。ホントかウソか?

3年前のM-1グランプリ2008ではNON STYLEが優勝したものの、大ブレイクしたのは2位のオードリーだった。このことはNON STYLEがいじられるネタともなったが、それと似た現象がその後も続いているのだ。

分かりやすい例から触れるとM-1 2010で悲願の優勝を果たした笑い飯は、1週間もしないうちに2位のスリムクラブにテレビ出演の数で抜かれていた。
ただ、笑い飯の場合は漫才もトークもこなすベテランでもあり、スリムクラブに人気を持っていかれたことをネタにして盛り返して意地を見せている。

M-1の過去を見てみると前述のNON STYLEが2008年に優勝した際に「トークがヘタ」と審査員からいじられた。そのとおりに彼らはテレビのバラエティ番組ではトークで苦戦してオードリーに人気を奪われたのだ。しかし、NON STYLEも1年ほどかけてバラエティでのスタイルを確立して活躍しだしたのはさすがである。
M-1 2009ではチャンプのパンクブーブーがやはりトークがネックとなりテレビ出演が減っていった。この年は2位以降が笑い飯、NON STYLE、ナイツとすでにバラエティ番組で活躍しているお笑いコンビだったが、5位のハライチの人気が出て、今ではパンクブーブーよりもバラエティなどで活躍しているのだ。

笑いの祭典の中ではまだ新しいキングオブコントについても同じようなことがいえる。
キングオブコント2010で優勝したのはキングオブコメディだった。彼らの場合はかなり人気が上昇したが半年ほどで番組出演数は減ってきた。
この時に2位だったのがピースである。ピースはコンテスト前の夏ごろから人気が高まっていたのでその流れもあるが、この大会を機にブレイクしたといえる。ピースはあの楽しんごに迫る人気を得て、現在ではテレビ出演数で楽しんごを抜く勢いだ。

今年2月に行われたR-1ぐらんぷり2011の優勝者をご存知だろうか。よしもとのお笑い芸人、佐久間一行だ。優勝直後にはバラエティ番組に登場していたが最近はあまり見かけない。
一方で2位となったAMEMIYAは「冷やし中華はじめました」などのギターの弾き語りネタでコンスタントにテレビに出演している。ついに「冷やし中華はじめました」のCDまでリリースしたほどの人気を得ているのだ。
AMEMIYAは音楽番組「HEY!HEY!HEY!」によくコーナー出演するが、先日は平井堅の下積み時代を歌詞にして紹介するという手法も見せた。これからもギター弾き語りネタで新たな展開を期待させてくれそうだ。

このように、3大お笑いコンテストの優勝者と2位との関係を見ると“テレビ番組での出演”を人気のバロメーターと考えた場合には明らかに逆転現象が起きているのだ。
もちろん、テレビではなく劇場でのLIVEにこだわる者もいるので一概にこれで人気のすべてが語れるわけではない。あくまでお笑い界の流れを知る参考としていただけると幸いだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)