俳優の小泉孝太郎(32)が5月16日放送の『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)のコーナー「トークナンデス!」に出演、芸能界の父と慕っていた故・いかりや長介との思い出を語った。
2001年に現在の芸能事務所に所属し、役者として歩み始めた小泉孝太郎。事務所社長の方針で同じ事務所の大先輩、いかりや長介に弟子入りのような形で“役者”のイロハから教わったのだ。
「俺は年の離れた長男、君(小泉)は末っ子の弟って感じで教えるから。」
小泉はまだ役者としてデビューしていなかったが、まず現場へ向かういかりやの車に一緒に乗り込んだ。そして、「これがドラマの台本。今日はここを撮影するから。」と話すいかりや。現場に着くと、「あれが1カメ、こっちが2カメ。あの人たちがスタッフで、あの人がAD…。」と事細かに全て、教えてくれたのだった。彼の小泉に対する愛情と、優しさが伝わってくるエピソードである。
2003年のある番組で、いかりやと小泉が対談したVTRが流された。このときの言葉が、小泉は忘れられないという。「(役者は)自分の生き様も芸もふくめて、見ている人に勇気を与えたりできる。」と語り、いかりやが役者として1番うれしいのは、芝居の台本を最初に貰ったときだと笑っていた。彼は“台本は宝物”だとし大切に扱い、しかし誰よりも読み込んでいたそうだ。
「いかりやさんが、今でも夢に出てくるんです。」と話す小泉。その目は潤んでいた。仕事のことで悩んだりすると、相談したい―と思うそうだ。ある意味扱いにくい背景を持つ新人の小泉に対し、自然に押し付けがましくなく役者としての心構えを説いた、いかりや長介。小泉が役者を続けていく決心をさせたのは、彼であったのだ。
(TechinsightJapan編集部 みやび)