エンタがビタミン

writer : eri

【エンタがビタミン♪】『踊る大捜査線 THE MOVIE 3』は和久さんのための映画。織田裕二がいかりや氏への想いを語る。

「笑っていいとも!」(フジテレビ系)の「テレフォンショッキング」に出演した俳優の織田裕二。7月3日から公開されている『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』に対する熱い想いを語った織田。そこには和久平八郎を演じたいかりや長介氏への想いが詰まっていた。

タモリに「この映画、7年経ってるけど、それ位、間を開けようとか、いつかは3をやろうという話はあったの?」と訊かれた織田。

パート1が公開されたとき、織田いわく「半分冗談」で5年後くらいにパート2を「やれたらいいね」と語っていたという。そして実際に5年後に「踊る大捜査線 THE MOVIE 2  レインボーブリッジを封鎖せよ!」が公開された。そうなると「次(3)もまた5年後」と自然に話は進むかのように思われたが、2004年に「和久さん」役のいかりや長介氏が他界。『踊る』に関わるスタッフの誰もが「次はもうない」と暗黙のうちに考えていたという。

そんななか、やはり転機は訪れた。きっかけは実在の『湾岸署』が出来た時の警察からの「織田さん、コメントを下さい」という一言だった。その時に「青島としてなら(コメント)を出しても良い」と思った織田。『踊る』のプロデューサーにその事を話したら、プロデューサーの心にも火がついた。こうして『踊る大捜査線 THE MOVIE』の続編が現実のものとなった。

しかし、ここで当然大きな問題が立ちはだかる。「和久さん」がいないのだ。だが、織田は「和久さんが『俺が死んだら終わりかよ』、『お前らは生きてるんだろ。撮れよ』と言っている気がする」とここで続編を撮らなかったら、いかりや氏に怒られるのではと続編の撮影を決めたという。

そんな想いが詰まった『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』は、なんとその「和久さんの死がテーマ」になっている。「和久さんの死が基本的なテーマで、そこから青島の死にもつながる」と今回も『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』は我々に、ぞくぞくする様な不安と期待を抱かせる。

また、「今回はすごい上級な事をしている」という織田。「笑っていいんだけど、笑っているうちに涙腺が刺激されるような」「笑っていいシーンなのか、泣いていいシーンなのか、人によって違ってくる」という。しかし、この上級テクニックを駆使した撮影方法は、「人によって感じ方が違うので、どれが正しくてどれが間違いなのかわからない。」「正解がなく、こんな方法もあったのかといつまで経っても終わらない」とも語っていた。

いかりや氏が亡くなってすでに6年余り。今回の『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』は和久さん(いかりや長介氏)への鎮魂の想いが詰まった映画なのである。
(TechinsightJapan編集部 瑛里)