安達祐実、井上真央・・・ この女優たちの共通点は、子役から活躍しているということ。安達祐実は、幼い頃に”具が大きい”というレトルトカレーのCMで注目を集め、「同情するなら金をくれ!」が流行語となった「家なき子」を経て、現在は昼ドラ「娼婦と淑女」で主演中。井上真央は、「キッズ・ウォー」の男勝りな女の子から、「花より男子」のつくしちゃんへと変身、最近では「ダーリンは外国人」で大活躍中だ。
きっと子役時代の役のイメージで見られてしまい、そこから脱皮するのが大変な場合もあるだろう。だが、多感な子供時代に演技をぐんぐん吸収したためか、今も演技がうまい女優が多いようだ。また視聴者には、「ああ、あのときの子がこんなに大きくなったのね」とその成長ぶりを、画面を通して見てきたという親近感が沸くことも。今回はそんな子役時代から活躍してきた、ある女優を紹介しよう。
今回【ドラマの女王】でとりあげるのは、「パク・シネ」という女優だ。「パク・シネ? 知らないなぁ・・・」という人も、「チェ・ジウ」ならご存知ではないだろうか。そう、あの言わずと知れた「冬のソナタ」でヨン様ことペ・ヨンジュンの相手役をしていた女優だ。日本でも人気の”涙の女王”チェ・ジウは、2006年には日韓共同製作の連続ドラマ「輪舞曲」(TBS)にも竹野内豊と主演していたので、韓流ドラマファンでなくても演技を観たことがあるかもしれない。パク・シネは子役時代にそのチェ・ジウの子供時代をドラマ「天国の階段」で演じた女優である。「天国の階段」を観ていた人に聞くと、やはりパク・シネをよく覚えているようだ。彼女は、純粋で健気に、その愛くるしい顔でハン・ヂョンソ役を演じ、視聴者の胸を打った。
さて、そんなパク・シネは、チェ・ジウとルックスが似ているかと言うと、そうでもない。チェ・ジウが「笑顔が柔らかな美人顔」とすれば、パク・シネは「目がくりくりとしたキュートな顔立ち」である。そのキュートな顔で昨年は、瓜二つの双子の兄に成りすまし、男の子のフリをするという女の子を演じた。ドラマ「美男<イケメン>ですね」である。顔はかわいらしいし、声も高いし、言葉遣いも丁寧で、いかにも女の子。すぐにバレそうなものだが、まあ、それは置いておこう。このドラマ、コメディーなのだがただ笑わせるだけでなく、胸が思わずキュンとして、なかなかいいのだ。
パク・シネ演じる「コ・ミニョ」は、いつも一生懸命でひたむきな女の子。でもドジなので派手に失敗してしまい、周りに迷惑をかけることも。そんなときは「どうしよう・・・」とひとりジタバタと焦っている。そんな彼女が、イケメンアイドルバンド「A.N.JELL」に”男子”として加入し、ファンのみならずメンバーたちにもバレないようにしなくてはならない状況に。そのうちにバンドのリーダー「ファン・テギョン」に恋してしまうのだ。
このドラマの何が「胸キュン」かと言えば、好きな人の前で「男子」でいなくてはならない辛さである。ミニョが本当は女性であることを知った女優に「秘密を公表する」と脅されて、テギョンはその女優と仕方なく恋人のフリをすることに。だが、その2人の前でも、ミニョは男子としてただ見ているしかない。テギョンからもらった宝物 ”リボンの形をしたヘアピン”も、男子の自分の髪には使えない。もちろんなかなか告白することもできない。ひたすら隠すのだ。これはかなり切ない。しかもミニョが明るく振舞っているので、なおさら切ないのだ。
だがバンドのメンバー男子3人全員が、このミニョを好きになってしまう事態に。ミニョに想いが届かない男子2人の切なさも、胸にぐっとくるものがある。そして最後はどうなるのか。4/21からTSUTAYAでDVDレンタルが開始されたばかりなので、是非、実際にご覧いただきたい。
ちなみにミニョが恋してしまうテギョン役のチャン・グンソクも、子役から活躍してきた俳優だ。パク・シネとチャン・グンソクが演技の要となっている。また、「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」のファンの人は、掘北真希が演じた芦屋瑞稀とミニョを比較してみるのも面白いドラマである。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)