100年に一度の不況で公務員志望者は増加する一方であるが、一生安泰を求めて公務員を志望すると大変なことになる。特に頻繁な転勤は本人及び家族に多大な負担をかけ、これが原因で精神を病む人も多い。
前回に引き続き、公務員に向いている人の特徴について紹介してみたい。
(1)忍耐強い性格であること
公務員の仕事は、公益という一段高い利益を確保するために、一部の人々の利益を制限することであるから、制限された人(市民であったり、特定の利益団体であったり)からの攻撃を受けなければならない。
もちろん、苦情処理はどんな仕事にでもあるが、お役所に苦情を言いに来る人の中には、ひとクセ、ふたクセもある人が多い。また「マニア」と呼ばれる、単にお役人と議論するのを趣味にしている人や、公務員試験に落ちた腹いせで公務員バッシングを熱心にやるようになったルサンチマンな人もいる。
こうした人々に対しては、熱心に話を聞くふりをしながら、実は何も聞かずうけながしたり、とりあえず詫びてみたり、なだめてみたりといった、大人の態度が若いうちから要求される。
(2)無駄を美徳と信じ込むことができること
お役所の仕事は、いかにして無駄・非効率な部分を発見して、そこに仕事という大義名分を持ち込めるかが大事である。エクセルを駆使して複雑な集計をさっさとこなしてしまう人は尊敬されるどころか、「アイツは遊んでいる」と評価される。検算関数を埋め込んでチェックできるような集計でも、いちいちプリントして、電卓をたたいてチェックすることを美徳であると信じ込める「知性の放棄」が必要だ。
(3)モテたい男性とモテない女性
婚活市場において、公務員男性は安定職種ということで、よほど外見に問題がない限りパーティなどに参加するだけで女性が寄ってくる。これまでモテなかったという男性はぜひ公務員になるべきである。一方、女性公務員はとかくガリ勉で堅物というイメージがつきまとい、婚活市場での人気は今ひとつだが、食べてさえいければ結婚なんてどうでもよいと開き直っている女性は、ぜひ公務員になるべきである。
いずれにしても、試験に受からなければ公務員にはなれないので、最低限公務員試験の概要と採用枠の研究ぐらいはしておいてほしい。ハローワークに行って「公務員試験ありませんか?」と相談しているような人は、おそらく公務員にはなれないであろう。
(TechinsightJapan編集部 石桁寛二)