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【親方日の丸な人々】公務員に向いている人の特徴(前編)

公務員は「誰でもできる仕事」を「ダラダラ」やって「税金ドロボウ」をしていると陰口をたたかれるのが昔も今も公務員バッシングの基本である。しかし、残念ながらそれは真実ではない。
厳しい雇用情勢の中、少ない採用枠を巡って増え続ける公務員志望者のために、公務員に向いている人の特徴や素質について紹介したい。

ここでは、最も一般的なデスクワークの公務員について紹介する。消防士や警察官については、別の機会に紹介してみたい。

(1)学校の勉強が好きであること
公務員試験そのものの必勝法がガリ勉しかなく、公務員になってからも法令通達の運用解釈を巡って勉強し続ける必要がある。「民間企業だって勉強が必要だ」という意見もあるだろうが、公務員の場合には、一般社会ではあまり役に立たないことを勉強しなければならないという意味で、学校での勉強好きが効果を発揮するである。

特に、学生時代、テスト用に丸暗記しておけば済むようなことを、とことん突き詰めて考えないと気が済まなかったという人は、ぜひ公務員を志望してほしいところである。

(2)保守的な価値観と進歩的な価値観を使い分けられること
お役所は徹底的な男女平等社会である。多くの民間企業のように、男性営業マンの補佐や庶務的な仕事を女性が押しつけられることはない。(女子職員がそういった仕事を希望すれば話は別である)
一方で、年功序列、学閥といった保守的な価値観も色濃く残っているので、タテマエとホンネを適宜使い分けられる「大人のいい加減さ」が求められる。特定の思想に凝り固まっているような人は、別の仕事を見つけた方がよいであろう。

(3)文章が上手であること
以前、本連載で紹介したことがあるが、「てにをは」の使い方ひとつで、文章の意味を180度変えることができるような才能が必要である。多くはタテマエとホンネを使い分けためのごまかしのために、その才能が使われる。これもお役所においては必須の才能である。

学生時代に作文が苦手だった人は、別の仕事を見つけたほうがよいであろう。

つまり、公務員の仕事は、「公務員試験に合格した人なら誰でもできなければならない」仕事なのであって、日本国民なら誰でもできるというわけではないのである。

来週は、公務員向きな人の外見的特徴について紹介することにしたい。
(TechinsightJapan編集部 石桁寛二)