writer : techinsight

【ドラマの女王】本家にぜんぜん似てないのね。『信濃のコロンボ事件ファイル18』

今回の【ドラマの女王】は中村梅雀主演の『信濃のコロンボ事件ファイル 18 越天楽がきこえる』(テレビ東京系)。水曜夜9時の“夫婦ドラマ激戦区” 井ノ原快彦主演の『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日系)と、裏のTBS系のイノッチのヨメの瀬戸朝香主演『となりの芝生』。どっちも見る気がしない記者には、朝はNHK朝ドラ『つばさ』のタケちゃん(お父さん)が刑事となって活躍する『信濃のコロンボ~』がタイムリー。妻は高畑淳子じゃなくて原日出子なのね。

隣国の女王の記事を読んで知った『となりの芝生』のベッドシーン。記者、大倉孝二けっこう好きなのに、“イノッチのドラマ”(『警視庁捜査一課9係』)を見ていて見はぐってしまった!ショック。すっかりどっちも見たくなくなる記者。そこにテレ東系で大好きな『信濃のコロンボ~』最新作。もう、これを見るしかないでしょう。井ノ原&瀬戸夫婦は“オメデタ続き”だから見なくても怒んないよね。

『信濃のコロンボ~』と言うくらいだから、当然、長野県で事件は起こり、長野県警捜査一課警部の竹村(中村梅雀)が主人公。捜査で行く先は「野沢温泉」や「天狗岳」など観光スポット満載で、“行楽シーズン前”になると新作が放送されるという、テレビ東京らしい「旅行促進風サスペンス」だ。謎解きうんぬんと言うよりも、「ああ、温泉行きたい。紅葉見たい。」とひたすら思うドラマである。

雅楽師にゆかりのある父を持つ女性・響子を演じるのは小沢真珠。彼女が父の死の真相を暴き事件解決に近づく。シリアス真珠ちゃん、「パチンコ天才バカボン」はいいの?この他、里見浩太朗だとか松村雄基だとか、レギュラー・ゲストともに、いろんな人が出ている。造林会社・経理部長の笹原役で梨本謙次郎を発見。同年代の松村雄基はカッコイイけど、梨本謙次郎はドッと老けたなあ。
事件は、環境の為に植林したり、間伐材でワリバシつくったり、国の言われるままに翻弄される造林業が、ちょっと悪いことして裏帳簿で一儲け。長野県などの自然の多いところではわりとよくあるのだろうか。事件の真相のカギを握るフィクサー上條を演じる若林豪は『コールセンターの恋人』にも出てたし、最近よく出ている。でも今回は娘の美里(宝積有香)に毒殺の薬を運ばせる悪い役。本当に悪い人に見えた。上手い。

毎朝「つばさ」では和菓子作ってる「タケちゃん」が、トレンチコート着て刑事しているのがなんか不思議に感じてしまった『信濃のコロンボ~』。それは、朝ドラが定着しているからか、『信濃のコロンボ~』がご無沙汰だったからか。(最近のは再放送。)どちらかわからないけど、主演の中村梅雀を見ていると「妻は高畑淳子じゃなくて原日出子なのね。」だとか、「信濃のコロンボは、本家の”刑事コロンボ”とぜんぜん似てないのね。」とか、「ああ温泉行きたい。」とか、こまかい事柄がポコポコ頭に浮かんできて、あんまり推理に集中できなかった。中村梅雀にいたっては、朝ドラ出演で得た知名度の引き換えに、この先の「信濃のコロンボ」のキャラクターが違って見えてしまう・・・・。
人気役者は難しいのである。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)