writer : techinsight

【ドラマの女王】女子の妄想てんこ盛り。『オトメン(乙男)』

今回の【ドラマの女王】は岡田将生、夏帆主演の『オトメン(乙男)』(フジテレビ系)。何もかもカンペキな男子生徒が実は料理やお裁縫、ぬいぐるみが大好きなオトメン(乙男)だった!という、いかにも少女マンガ的な設定と、イケメンてんこ盛り、さらに主人公が恋する女の子が“地味”という若い女子が大喜びしそうな夏ドラマ。でも、『重力ピエロ』で加瀬亮を“兄弟ホモ”に追い込んだ美形の岡田くんは、笑顔マックスであるベテラン俳優の顔ソックリになってしまう・・・・。

剣道部主将・正宗飛鳥(岡田将生)は文武両断、品行方正で容姿端麗の人気イケメン。しかし、幼い頃に別れた父親(鶴見辰吾)同様、乙女チックなぬいぐるみなどが大好きで、お裁縫や料理を得意とする一面がある。しかし男性がそういう趣味を持つことを嫌う母(山本未來)の手前、オトメン(乙男)ぶりを隠して生きる日々。そんな飛鳥の目の前に“ありのまま”に生きる転校生の少女・りょう(夏帆)が現れ、本来の自分のあり方やりょうに対する気持ちに目覚めていく・・・。

原作とは違い、オロオロしがちな飛鳥に比べて、しっかりしているが料理がヘタで格闘娘のりょうを演じる夏帆の魅力が光る。今回岡田は『重力ピエロ』で見せた妖しい魅力はいまのところ「七分咲き」といったところ。『生徒諸君!』などのドラマから『ホノカアボーイ』、と映画で着実に実力を重ねている若手注目度ナンバーワンの岡田将生。色白美形の彼は、なぜか笑顔がマックスになると顔が引きつってベテラン俳優の萩原流行にソックリになってしまう。記者以外に気がついた人はいないだろうか。

『オトメン』は、一見かわいらしいお話なのだが、その真意は限りなくあざとい。主人公飛鳥が恋する相手を男にすれば、完璧なBL漫画みたいなストーリーにも読める。(もちろん飛鳥が目覚める“本来の自分”は同性愛だとして。)乙女チックにしろBLにしろ、結局は「美男をオモチャにしたい。」というイメージは、腐女子を含めて女子特有のわがまま妄想だ。そして、「イケパラ」の小栗旬や 『メイちゃんの執事』の水嶋ヒロなどの生け贄?を経て今回『オトメン(乙男)』では、岡田将生が女子妄想の標的になってしまった。

さわやかなアイドル女優として人気のある夏帆と“萩原流行系”の岡田将生。フレッシュ過ぎるこの二人は『天然コケッコー』(2007年・山下敦弘監督)でキスシーンまで果たした仲。共演は2度目なので息は合っている。その他、“女子ドラ”常連登場の瀬戸康史や、佐野和真、市川知宏、木村了など次世代イケメンを大放出。また『あたしんちの男子』みたいなサウナシーンが見れるのか?それは『ブザービート』でやってるからいいのだろうか?

次回は、貞子風幽霊と呪怨クン風の子供の幽霊の登場で夏らしくホラー仕立ての後半。りょうの父役の高田延彦、高田総統の登場が楽しみだ。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)