小室哲哉、宇都宮隆、木根尚登による音楽ユニット「TM NETWORK」が、4月24日・25日に武道館コンサート「TM NETWORK CONCERT-Incubation Period-」を開催した。
小室哲哉にとっては、2008年11月に詐欺容疑で逮捕、2011年10月に妻のKEIKOが「クモ膜下出血」で倒れるという事柄が起きてから、初のTM NETWORKでの単独ライブである。今回のライブは小室哲哉が全体の演出を務めた。地球に降り立ったTM NETWORKが、武道館でライブを行い母船へと帰っていくという凝ったものだ。途中機材にトラブルが発生しライブを一時中断、このまま中止かと観客は騒然となったが、その後普通に演奏に戻るというシーンがあった。しかし、これは演出のようで2日目も同様の機材トラブルが起こっている。
『宇都宮隆の20miles』(東海ラジオ)で、小室はこの演出に関して「2人ともいい役者さんで」と2人の演技をほめ、「わかる人にはわかる」と語った。また、年を重ねるごとに変わってきたという宇都宮の声について、「昔は似たような声の歌手はいたが、今はオンリーワンの声だ」と28年間一緒にやってきた戦友を照れながらも評価した。
2日間のライブを終えた宇都宮は、「アンコールもない、どのバンドにもないライブになった。しかし、28年間やってきたTMらしいライブになった」と感想を述べる。そして28年間を振り返り「みんなに支えられてきた。3人で30周年を目指したい」と今後の目標を明かした。小室は「1日目はウツの声が変わっていたりといろいろあったが、2日目は昔のツアーを回っていたころに戻った」と振り返っていた。
TM NETWORKは、さまざまな困難を乗り越えての本格再開となった。小室は最後に「TM NETWORKは、あいかわらず突拍子もない位置でいたい。メインストリームでなくていい」と語っていたが、今回のライブのチケットは即完売。世間の注目度はまだまだ高いようだ。
(TechinsightJapan編集部 佐々木直まる)