ギリシャ北東部にある世界遺産のアトス山を訪れていたルーマニア人巡礼者11人が、野生のキノコを食べて病院に搬送されたことをギリシャ当局が発表した。幸い、全員命に別状はないが、野生のキノコの毒の有無は見分けるのが難しいため、注意が呼びかけられている。米ニュースメディア『U.S. News & World Report』などが報じた。
ギリシャ正教会の男子修道院共同体であるアトス山を訪れていた11人のルーマニア人巡礼者が現地時間8日、山に自生するキノコを食べて食中毒になり、病院に運ばれたとギリシャ当局が発表した。
ギリシャ北東部のエーゲ海に突き出したアトス半島の先端にそびえる標高2033メートルのアトス山は「聖なる山」と呼ばれ、ギリシャ正教の聖地とされている。手つかずの自然が残る中に修道院があり、その独特な景観と宗教建築様式が評価され、1988年にアトス山周辺一帯が世界遺産に登録された。周辺には、中世後期から続く修道院が20ほど存在しており、世界中から正教会の巡礼者が訪れる著名な場所だ。1000年の歴史を持つ共同体は女人禁制で、今もなお、その規律は厳格に守られている。
警察によると、11人は「聖アンナ修道院」の管轄下にあり、