救助ボートの上で4匹の猫を両手で抱えている女性の姿が多くの人の心を惹きつけたようだ。
女性の手に抱かれている猫は、びしょ濡れの状態で不安そうな表情を浮かべている。そんな猫たちをボートから落ちないように、女性はしっかりと両手で抱き抱えていた。この女性は、のちにコタキナバルにある歯科クリニック「Dr Natasha Dental Clinic」に勤務する歯科医、フィービー・アン・ゼファーさん(Phoebe Ann Zepher、30)と判明した。
地元メディアの取材を受けたフィービーさんによると、午後3時ごろに自宅周辺が足首まで浸かるほど水位が上がってきたため、車を高台へ移動することにしたという。また、抱えていた4匹は家族が飼っている猫で、それぞれ“ミアウ、タツォ、リコ、ラテ(Miau、Tatwo、Lico、Latte)”という名前であることを明かした。さらに彼女は、猫たちについてこのように語っている。
「ボートに乗せた後も4匹は洪水に怯えていたため、私は引っかかれてしまいました。でもこの子たちをしっかりと抱きしめてあげたら、落ち着いてくれました。」
「車を高台に置いて家に戻ってくると、膝の高さまで水が達していたので驚きました。それで、まず母親を高台にある近所の家まで連れていき、父と私は猫を救うため自宅に戻ったのです。家の中を探すと、猫たちは水が届かない高い場所に避難していたのですが、明らかに怯えているのが分かりました。」
家族は一旦高台に避難したものの、フィービーさんは父親と共に猫たちを救うため、水かさが増しつつある自宅に戻る決意をしたという。最後にフィービーさんは、「家族だけでなく4匹の猫も無事で本当に感謝しています」と心境を吐露した。
ちなみに猫の救出劇と言えば2022年9月、米フロリダ州を襲ったハリケーン“イアン(Ian)”によって発生した濁流の中で、逃げ遅れた野良猫を危険を顧みず救出した男性に称賛の声が集まっていた。
画像は『Tasha Nat Facebook「Woke up to lots of bad news.」』より
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)