年の瀬が押し迫ってくるこの時期、フランスでも年末恒例のテレビ番組が数々放映されるが、ミス・フランス・コンテストもその一つだ。12月16日にディジョンで行われたコンテストでは、パ=ド=カレー県(ドーバ海峡に面する北フランス)代表のイヴ・ジルさんが2024年のミス・フランスに輝いた。来る2024年の一年間、ミス・フランスとして活動することになるジルさん。従来のイメージを覆す新しいタイプのミス誕生として、大きな注目を集めている。
大学生であるイヴ・ジルさんは、ベルギー国境まで10キロ足らずというフランス最北端の街ダンケルク出身で、父親は北フランス人、母親はレユニオン島出身とのことだ。フランス領レユニオン島は、インド洋上のマダガスカルの東に浮かぶ島で南半球に位置するため、フランス本土からは遠く離れているが、彼女は「北フランスとレユニオンには、分かち合いの文化など多くの共通点があります」と自己紹介で述べている。
フランスだけに限らず、多様なルーツを持つ人ミスが各国で増えており、イヴ・ジルさんもその一人だが、彼女にはこれまでのミスのイメージを覆した二つの点がある。
まずは髪型だ。イヴ・ジルさん以外のミス達が全員ロングヘアのなか、