アメリカの大富豪が、18歳の肉体を取り戻そうと息子の血液を輸血するという施術を行った。このエイジングケアは批判を浴びつつも、長寿や若返りを夢見る人々に希望を与えているようだ。金融ニュースなどを伝える米経済専門番組『Bloomberg』などが伝えている。
オンライン決済代行サービス「Braintree」の元代表としてテクノロジー分野で名を馳せ、大金を手にしたブライアン・ジョンソンさん(Bryan Johnson、45)が4月3日、米テキサス州ダラス近郊にあるメディカル・スパ「リサージェンス・ウェルネス(Resurgence Wellness)」に息子のタルメージさん(Talmage、17)、父親のリチャードさん(Richard、70)と共に訪れた。早朝に到着した3人の目的は、エイジングケアのために血液を交換することであった。
当日、ブライアンさんはタルメージさんやリチャードさん、そして後述する「プロジェクト・ブループリント(Project Blueprint)」のメンバーと一緒に祝杯をあげた。高級ホテルのロビーに皆が集まり、健康的な朝食を摂ったという。
祝杯の後、まずタルメージさんが体内の血液の約5分の1に相当する1リットルの血液採取を行い、その血液は機械によって血漿(けっしょう)、赤血球、白血球、血小板に分割された。ブライアンさんも同じ手順を経て、息子の血漿を自らに輸血した。リチャードさんは、自分の血液を抜いた後にブライアンさんの血漿を輸血した。
ブライアンさんは、医療診断と治療に年間200万ドル(約2億8000円)をかけているが、今回の3世代にわたる血液の交換は「プロジェクト・ブループリント」という食事・睡眠・スポーツ・医療などからアプローチするプログラムにも関連している。
同プロジェクトにおいてブライアンさんは30人の医師チームの監修の下、レーザーやピーリング、超音波、MRI、心電図、血液検査、大腸内視鏡検査などを毎月受けている。さらにブライアンさんは、数か月にわたって匿名の若いドナーからの血漿を輸血している。血漿の提供者は健康的な生活を送っていること、病気に罹っていないことなど慎重に審査が行われているという。
医療チームによるとプロジェクトの効果は絶大で、ブライアンさんの生物学的総合年齢は少なくとも5歳は下がっているという。ブライアンさんの心臓年齢は37歳、皮膚年齢は28歳、そして肺年齢は18歳ということだ。
ブライアンさんが受ける検査の中には痛みを伴うものもあるというが、