このほどメキシコの刑務所にて、ギャングに飼われていたとみられる体毛の無い品種の猫が見つかった。猫の体の両側には複数のタトゥーが入っていることが確認されていたが、この猫を保護し里親募集を行うと世界中から希望者が殺到した。協議の結果、同じ品種の猫を飼っているアメリカに住む希望者へ猫を引き渡すことが決まったと、米ニュースメディア『New York Post』などが伝えた。
タトゥーの入った猫は、メキシコ北部チワワ州シウダーフアレス市にあるセレソ第3刑務所で発見された。同刑務所では1月1日、訪問者用ゲートから重武装した数人が襲撃、看守を射殺し、悪名高いギャングのリーダーであるエルネスト・アルフレド・ピニョン・デ・ラ・クルス(Ernesto Alfredo Pinon de la Cruz)、通称エル・ネト(El Neto)を独房から脱獄させた。しかしエル・ネトは1月5日に警察による銃撃戦の末に射殺された。一連の事件により看守10人と受刑者7人が亡くなったと報道されている。
この大規模な脱獄事件の後に警察官が独房の内部を調べると合計9匹の動物が見つかり、その中の1匹の猫にタトゥーが施されていることが判明した。“スフィンクス”という体毛の無い品種であるこの猫は、エル・ネトがペットとして飼っていた猫だと考えられている。その体の両サイドには、「メイドイン・メキシコ」という意味のスペイン語である「Hecho en Mexico」のタトゥーが刻まれており、