海外発!Breaking News

writer : tinsight-iruy

【海外発!Breaking News】缶に舌が挟まってしまった野生のシロクマ 民家を訪れ助けを求める(露)<動画あり>

動画を撮影した住民以外の家も訪れて助けを求めていた。しかしシロクマの舌はがっちりと缶に挟まってしまっており、シロクマを怖がらせずに缶を取り除くことはできなかったため住民達はシロクマを助けることができなかった。

専門家によるとこのシロクマは舌が缶に挟まってしまったために飲食ができなくなり、飢えが限界となって人間に助けを求めにきたのではないかと推測している。このシロクマを救うためモスクワ動物園の獣医チームが救助の準備を進めた。同動物園のスベトラーナ・アクロバ園長(Svetlana Akulova)は「計画ではシロクマに鎮静剤を与えて缶を取り外し、集落から遠く離れた場所に移動させる予定です。またお腹を空かせたシロクマの回復のため、魚を50キロ用意しました」と明かした。

普段は人に近寄ることのないシロクマ(画像は『Metro 2022年7月21日付「Polar bear begs for help from humans after getting tongue stuck in tin can」』のスクリーンショット)

救助チームは早速ディクソンに向かったが、人口わずか676人の世界最北端にある集落の1つで、天候の悪さが影響してなかなかたどり着けなかった。しかしようやくシロクマのもとに到着し、予定通り鎮静剤を打ってシロクマを眠らせて缶の除去作業に入った。

飢えが限界にきて恐る恐る近づいてきたシロクマ(画像は『Metro 2022年7月21日付「Polar bear begs for help from humans after getting tongue stuck in tin can」』のスクリーンショット)

2歳くらいの若い雌と判明し“モネトチカ(Monetochka)”と名付けられたこのシロクマの舌から缶を外すと、シロクマの舌には大きな傷があり出血していた。幸いにも舌を動かす主要な筋肉にダメージはなかったため、獣医チームは抗生物質と抗炎症剤を投与して傷の手当を行った。その後、衰弱していたモネトチカはヘリコプターで集落から100キロほど離れた場所に輸送され、獣医チームはモネトチカを草原に寝かせ周囲に大量の魚を添えるとヘリコプターでその場を後にした。

住人が缶を引っ張ったがなかなか取れなかった(画像は『Metro 2022年7月21日付「Polar bear begs for help from humans after getting tongue stuck in tin can」』のスクリーンショット)

なおシロクマは甘い物が好きなことで知られていると言い、北極圏では交代制で働く労働者がシロクマにコンデンスミルクを与えることがあるという。こうした経緯から、モネトチカは缶の蓋がこんなに鋭いものとは知らずに空き缶に舌を入れてしまったとみられている。

画像は『Metro 2022年7月21日付「Polar bear begs for help from humans after getting tongue stuck in tin can」』『Russia Beyond 2022年7月22日付「Russians rescued a polar bear with a condensed milk tin stuck in its mouth」(Rosprirodnadzor)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

シロクマを鎮静剤で眠らせて治療を行う獣医チーム(画像は『Russia Beyond 2022年7月22日付「Russians rescued a polar bear with a condensed milk tin stuck in its mouth」(Rosprirodnadzor)』のスクリーンショット)

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