今月20日、1頭の野生のシロクマが北極圏にある民家を訪れた。このシロクマは舌がコンデンスミルクの缶に挟まって抜けなくなってしまったので助けを求めに来た様子だった。普段は人に近づくことのないシロクマだったが、獣医チームにより無事に缶を取ってもらうことができたと『Metro』などが伝えている。
シロクマが現れたのはロシア・クラスノヤルスク地方北部ディクソンで、住民が玄関先で過ごしていた際に近づいてきた。同地域はシロクマの生息地ではあるが、普段シロクマが人間の方へ近づいてくることはないという。しかしこの日は珍しく近寄って来たため、家の住人は警戒しながら静かにシロクマの動きを見守った。
当時の様子を撮影した動画には格子状の仕切りの隙間からおずおずと顔を覗かせるシロクマが映っており、シロクマが顔を上げると口に缶を咥えている様子が確認できる。一見すると缶を渡そうとしているようにも見え住人は手を伸ばして缶を掴んで引っ張ったが、シロクマが缶を咥えたままだったので取ることはできなかった。
その後もシロクマは暴れたりする様子はなく、住人を信頼したのかさらに近づいて格子の隙間に顔を入れて口を差し出した。そして住人が再び缶を引っ張ってみると、缶の容器と蓋の間にシロクマの舌が挟まっていることが判明したのだ。シロクマは挟まった舌を自力で外すことができず、住人に取ってもらうために近づいてきたのだった。
このシロクマは疲れ切った様子だったと言い、