米フロリダ州の13歳の少年は、致死率98%とも言われる「脳を食うアメーバ」が原因の感染症で今月9日から入院している。少年が感染したと思われるビーチパークを訪れたのは今月1日のことで、家族は奇跡を信じ祈り続けているという。『TODAY』などが伝えている。
ケイレブ・ツィーゲルバウアー君(Caleb Ziegelbauer、13)は今月1日、家族とともに地元のポート・シャーロット・ビーチパーク(汽水域)を訪れてカヤックや遊泳を楽しんだ。
ケイレブ君が頭痛を訴え始めたのは5日後のことで、翌日には発熱、9日になると幻覚症状が現れ、家族の運転でフォート・マイヤーズのゴリサーノ小児病院の緊急治療室へ駆け込んだところ、髄膜炎と診断された。
そのまま小児集中治療室に入院したケイレブ君は、アメーバの一種「ネグレリア・フォーレリ(フォーラーネグレリアとも)」が原因の「原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM)」に感染していることが判明、翌10日にはアメリカ疾病予防管理センター(CDC)の手順に従って治療が開始された。
ネグレリア・フォーレリは湖、川、池などの比較的温かい淡水でよく見られ、鼻から侵入すると脳に寄生して組織を食べる。水の塩素消毒が不十分なプールや、汚染された水道水にも生息しており、致死率が約98%と非常に高いことから「殺人アメーバ」と呼ばれている。
初期症状は発熱、寒気、嘔吐、頭痛などで、悪化すると首の痛み、痙攣、意識障害、幻覚などの神経症状を起こして昏睡状態に陥る。CDCによると、初期症状が出るのは1~9日後で、