南アフリカのクルーガー国立公園で2019年、ヒョウと子鹿という非常に珍しいペアが一緒にいる様子が捉えられた。当時の動画は今月に『Latest Sightings』で取り上げられて注目を浴びている。
南アフリカを代表する野生動物保護区「クルーガー国立公園」の中にある「ロイヤル・マレワーネ(Royal Malewane)」は、ラグジュアリーなロッジと豊富なアクティビティで人気がある。
そんな施設で2019年、サファリツアーのガイドとして働いていたアンドレ・フーリエさん(Andre Fourie)はある日の午後、ロイヤル・マレワーネの理事兼ガイドであるジュアン・ピントーさん(Juan Pinto)から、「近くにヒョウの足跡があった。追っていくとオスのヒョウ“モンゾー(Mondzo)”を見つけた」という連絡を受け、早速ゲストを連れて現地に向かった。
アンドレさんは当時のことをこのように振り返る。
「一帯はかなりの量の雨が降ったばかりで、モンゾーは自分の縄張りを念入りにチェックしていました。ただとても動きが速く、私たちはモンゾーを見失ってしまったのです。そこでもう1人応援を呼んだところ、そのガイドがモンゾーを見つけ出してくれました。私たちが駆けつけると、ちょうどモンゾーは茂みに隠れていた子鹿の“ニアラ(nyala)”を追い立てているところでした。」
「本能というものでしょうね。ニアラはすぐに走り出しましたが、ヒョウから逃げ切ることなどできるはずがありません。モンゾーはそんなニアラをもてあそぶかのように、後をついて回ったのです。」
「一方のニアラは、自分が逃げきれないことを知ってか、しばらくするとくるりと振り向いてモンゾーに近づいて行きました。それはまるで付添人に安らぎを求めるかのようでもありましたが、長くは続きませんでした。」
「ニアラは相手が捕食者であることを悟ったのか突如、攻撃モードに入り、モンゾーに近づいて頭突きを始めたのです。モンゾーは夕食に備えて毛づくろいをしていましたが、ニアラの頭突きは何度も続きました。」
ちなみに当時の動画では、