米アリゾナ州立大学の研究チームが2020年に「ほとんどの犬が訓練を受けてなくても苦しんでいる飼い主を救おうとする」と研究結果を発表しているが、それを裏付けるような出来事がカナダで起こった。散歩中に突然倒れた女性を救ったのは、彼女が飼っている犬だった。『CTV News Ottawa』『New York Post』などが伝えている。
カナダのオンタリオ州オタワ市スティッツビルで現地時間23日の朝、地元に住むヘイリー・ムーアさん(Haley Moore)は1歳になる雌のマレンマ・シープドッグのミックス犬“クローバー(Clover)”と一緒に近所を散歩していた。
しかし突然、ヘイリーさんは発作を起こして倒れてしまった。人通りの少ない住宅地とあって誰も彼女に気付くことがなく、クローバーは心配そうに倒れているヘイリーさんの顔を覗き込んでいた。そのうち1台の車がやってきたが、ヘイリーさんに気づくことなく通り過ぎてしまった。
この時クローバーは、なすすべもなく通り過ぎる車をただ見送っていた。だがその後、クローバーは思いも寄らない行動に出た。ヘイリーさんの手から繋がれているリードを引き離し、道路の真ん中に立ちはだかったクローバーは、助けを求めるために走行してきたピックアップトラックに注意を向けさせて停車させたのだ。
ピックアップトラックを運転していたドライデン・オートウェイさん(Dryden Oatway、21)は「それは本当に印象に強く残る一瞬でした。犬は僕のトラックを止めるために道路に立ちはだかったんです」と振り返っており、彼はすぐにトラックを降りてヘイリーさんに駆け寄った。
その間もクローバーはずっとヘイリーさんを見守っていたそうで、