昨年からアメリカ各地でアジア系の人々に対する“ヘイトクライム”が相次いで起こっているが、最近は特にカリフォルニア州ベイエリアで高齢のアジア系を狙った被害が急増している。女優のオリヴィア・マンは、アジア系コミュニティーに暮らす人々にとって外出は恐怖であり「この国で安全に暮らすために支援が必要である」と自身のSNSで現状を訴えた。
新型コロナウイルスの蔓延とともに、世界各地で広がったアジア系の人々に対する偏見。ドナルド・トランプ前大統領が、新型コロナウイルスを「中国ウイルス」「武漢ウイルス」などと形容したことも手伝い、アメリカではアジア系に対する“ヘイトクライム”が急増した。
最近では特にカリフォルニア州ベイエリアでアジア系の高齢者を狙った“ヘイトクライム”が立て続けに発生している。先月末にはオークランドで91歳の男性が後ろから男に突き飛ばされ負傷、サンフランシスコでは84歳のタイ系男性が背後からすさまじい勢いで押し倒され、その際の怪我が原因で数日後に死亡。今月に入ってからは64歳の女性が、銀行で現金を引き出したばかりの財布を奪われる被害に遭っている。
こうしたアジア系の人々をターゲットにした事件が続く状況を受け、女優オリヴィア・マンは現地時間9日、自身のInstagramに「STOP ASIAN HATE」のタイトルでメッセージを投稿。アジア系コミュニティーの現状を伝えるとともに、差別や偏見、ヘイトクライムを阻止するための支援を、と呼びかけた。
「ここ数日、アジア系アメリカ人に対するヘイトクライムの急増に私は言葉を失っています。人種差別的な言葉や暴力による攻撃は、私達のコミュニティーを恐怖に陥れ、外出さえままならない状況です。」
オリヴィアはさらに、最近発生したヘイトクライムの事例を列挙し、