世界での症例が5例とも16例とも言われる非常に稀な先天性遺伝子疾患「バーバー-セイ症候群」を患う女性がメディアのインタビューに応じ、複雑な胸のうちを語った。特徴のある顔つきで子供の頃からいじめを受けていた女性は、父や医師に支えられて困難を乗り越え、最近はTikTokで自分の素の姿を晒してフォロワーが急増したという。前向きに生きる女性の姿を『Shake My Beauty』などが伝えた。
大きな口、多毛症、顔の異形症、皮膚の異常、眼瞼外反などを特徴とする遺伝子疾患「バーバー-セイ症候群(Barber Say syndrome、以下BSS)」は、世界での症例が20以下という非常に珍しい難病だ。
ブラジルのサンパウロに住むカワナさん(Kawana、22)は同国初の患者で、生まれた時には瞼がなかった。これまでに目の手術を5回受けており、瞳は常に光に敏感で弱視である。
BSSの典型ともいえる大きな口を持つカワナさんは、これまでに20回以上も口の手術を受けており、手術は今後も続くという。カワナさんは「歯肉が増殖し続けてしまうため、歯肉を切除する手術が必要なの。歯の健全な成長のためにもね」と述べると、 BSS患者として最もつらかったことについてこのように明かした。
「外見が人と違うことは、自分が望もうが望むまいが注目を浴びてしまうものなの。私を見て怖がったり、私に触れたすぐ後に手を洗いに行く人さえいるわ。子供の頃はそういう偏見を上手く受け止めることができなくてつらい思いをした。でも私は変わったの。以前より精神面でとても強くなったわ。」
実はカワナさんが自信を持つようになったきっかけは、数か月前に始めた動画アプリ「TikTok」だそうで、今ではフォロワーが21万人を超えている。
カワナさんは「パンデミック中に子供の頃から大好きなダンスの動画を投稿したら、とても評判が良かったの。TikTokが私の可能性を導き出してくれたのよ。こんなに多くの人が私をサポートしてくれるなんて思いもしなかったの」と嬉しそうに語り、