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writer : ac

【海外発!Breaking News】「音楽が記憶を呼び起こす」アルツハイマー型認知症の元バレリーナ、『白鳥の湖』を聞いて魂の舞い(スペイン)

アルツハイマー型認知症を患い、ケアホームで車椅子の生活をしていた元プリマ・バレリーナがチャイコフスキーのクラシック・バレエの最高傑作『白鳥の湖』を聞き、まるで現役の頃の記憶が蘇ったかのように踊り出した。そんな元バレリーナの美しい舞いを捉えた動画が、人々に感動を与えて拡散している。

「音楽の力が過去の輝かしい記憶を呼び起こす」―そんなことを実感させてくれる、スペイン、バレンシア出身の元バレリーナ、マルタ・C・ゴンサレスさん(Marta C. González)の動画が撮影されたのは昨年のことだった。

マルタさんはスペインからキューバに移住したことがきっかけでバレエを学び、1960年代には「ニューヨーク・シティ・バレエ団(NYCB)」でプリマ・バレリーナとして活躍した。しかし晩年は認知機能が低下していくアルツハイマー型認知症と闘い、動画が撮影された後に故郷でその生涯を閉じた。

そんなマルタさんが車椅子に座ったまま踊る『白鳥の湖』は、最近になってスペインで音楽セラピーを推進する非営利団体「Música para Despertar」や、アルツハイマー型認知症の支援団体「Alzheimer’s Society」などのSNSでシェアされたことで拡散。動画ではケアホームでヘッドフォンを付け、現役の頃に何度も耳にしたであろう『白鳥の湖』に耳を傾けるマルタさんが映し出される。

曲に合わせて右手をゆっくりと動かし、静かに目を閉じるマルタさん。その様子は瞑想しているようでもあり、感情の高ぶりを抑えているようにも見える。

踊りに夢中になるマルタさん(画像は『Mirror 2020年11月10日付「Incredible moment ballerina with Alzheimer’s remembers routine to Swan Lake」(Image: PA)』のスクリーンショット)

しかしサビの部分になると、

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