世界には重い疾患に苦しみ、移植を待ち望む人は少なくないが、このほどアメリカから骨髄提供者の男性が骨髄採取の手術後に亡くなるという痛ましい一報が届いた。男性の遺族は、病院側に非があるとして告訴している。『New York Post』などが伝えた。
今年2月のこと、米ニュージャージー州にあるウェストフィールド高校の校長だった当時44歳のデリック・ネルソンさん(Derrick Nelson)が、会ったこともないフランス在住の14歳少年に骨髄提供するため骨髄採取の手術を受けた。
ところがデリックさんは手術後、昏睡状態に陥り今年の4月7日に息を引き取ってしまった。デリックさんの父親であるウィリー・ネルソンさん(Willie Nelson、81)は、息子の死についてこのように明かしている。
「手術後のデリックは話すことができず、ベッドに横たわっていました。目は開いており私達が誰であるか分かっているようでしたが動くことができず、その後も二度と言葉を発することがなかったのです。」
デリックさんは肥満気味だったことと睡眠時無呼吸症候群を抱えていたこともあり、医師は骨髄採取の際に全身麻酔の使用を懸念し、局部麻酔で手術が行われたそうだ。
デリックさんの死後、病院の対応に納得がいかない家族やデリックさんの婚約者で彼との間にもうけた娘がいるシェロンダ・ブレーカーさん(Sheronda Braker)は、