サンフランシスコ市営鉄道（ミュニ/Muni）は米カリフォルニア州サンフランシスコ市内を走る公共交通機関で、市民にとっては重要な足である。その起点であるダウンタウンのエンバカデロ駅で今月12日、初老の女性が電車のドアに手を挟まれたまま引きずられ、電車とホームの隙間に転落するという事故が起こった。女性は命を取りとめたものの重体で緊急搬送された。

今月12日午後2時11分ごろ、サンフランシスコのエンバカデロ駅で転落事故が発生した。事故から1週間後の19日、地元メディア『The San Francisco Examiner』は事故の様子を捉えた動画を公開したが、「女性が助かったのはまさに奇跡的」「この状態でなぜ電車が停止できなかったのか」と物議を醸している。

動画では、エスカレーターでホームに下りた女性が停車中の電車に小走りで近づいているのが見てとれる。女性はその後、電車に乗ろうとしてドアに右手を挟まれてしまったようで、そのまますぐ近くにいたミュニのスタッフとみられる男性と話をしている。

スタッフの男性は前方にいる車掌に発車させないように訴えているが、無情にも電車はそのまま走り出してしまった。女性は右手を挟まれたまま走っているが、すぐにバランスを崩しホームと電車の間に吸い込まれるように落ちていく。電車はその後も走り続けているが、動画はそこで終わっている。

目撃者によると、